浄化槽法

浄化槽法の一部を改正する法律等の施行について(通知)<令和2年3月5日>

1環循適発第20030519号令和2年3月5日各都道府県・各政令市浄化槽担当部(局)長殿環境省環境再生・資源循環局廃棄物適正処理推進課浄化槽推進室長浄化槽法の一部を改正する法律等の施行について(通知)浄化槽法の一部を改正する法律(令和元年法律第40号。以下「改正法」という。)、環境省関係浄化槽法施行規則の一部を改正する省令(令和2年環境省令第3号。以下「改正規則」という。)及び浄化槽工事の技術上の基準及び浄化槽の設置等の届出に関する省令の一部を改正する省令(令和2年国土交通省・環境省令第1号。以下「改正共同省令」という。)の施行については、環境省環境再生・資源循環局長より令和2年3月5日付け環循適発第20030518号をもって通知されたところであり、浄化槽管理士に対する研修の機会の確保については令和元年11月20日付け環循適発第1911192号をもって通知したところであるが、なお下記の事項に留意の上、その運用に遺憾なきを期するとともに、貴管下市町村等に対しては、貴職より周知願いたい。なお、本通知は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の4第1項の規定に基づく技術的な助言であることを申し添える。記第一特定既存単独処理浄化槽に対する措置1合併処理浄化槽への転換の必要性の周知及び財政支援制度の活用特定既存単独処理浄化槽は、既存単独処理浄化槽のうち、そのまま放置すれば生活環境の保全及び公衆衛生上重大な支障が生ずるおそれのある状態にあると認められるものをいうが、特定既存単独処理浄化槽に該当しない既存単独処理浄化槽についても、生活雑排水を直接放流することで環境への負荷が生じている。このため、特定既存単独処理浄化槽以外の既存単独処理浄化槽も含めて合併処理浄化槽への転換を行うことが重要であり、特定既存単独処理浄化槽の浄化槽管理者に限らず、広く地域住民に合併処理浄化槽への転換の必要性について周知すること。単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換を円滑に進めるためには、浄化槽管理者の自己負担の軽減を図る必要があり、単独処理浄化槽の撤去費、合併処理浄化槽の設置工事費やその宅内配管工事に対する循環型社会形成推進交付金による支援措置制度により浄化槽管理者の自己負担の軽減が図られることも地域住民に周知していくこと。市町村は、国の宅内配管工事に対する補助制度を活用して、単独処理浄化槽の撤去費や合併処理浄化槽の設置工事費のみならず、宅内配管工事の費用についても、浄化槽管理者の自己負担の軽減に努めること。一部の都道府県においては単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換に関する助成を行っている市町村に対する財政支援に既に取り組まれているところもある。都道府県は、このような財政支援に取り組むこと等を通じて、管内の市町村に対して浄化槽の設置工事費のみならず、単独処理浄化槽の撤去費や宅内配管工事に対する支援措置制度の活用を促すこと。2特定既存単独処理浄化槽に対する措置に関する指針特定既存単独処理浄化槽に対する措置を講ずるに当たっては、改正規則による改正後の環境省関係浄化槽法施行規則(以下「規則」という。)附則第2項に基づく特定既存単独処理浄化槽に対する措置に関する指針(令和2年3月2日環循適発第2003027号環境大臣決定)を参照されたい。同指針の概要は以下の通り。①既存単独処理浄化槽の外形的状況や性能状況の不適切な状態、周辺環境への影響や、放流水質等に関する規制等地域の実情に応じて、悪影響の程度が社会通念上許容される範囲を超えるか否か、その状態が継続された場合のもたらされる危険等の切迫性が高いか否か等により、総合的に判断し、特定既存単独処理浄化槽か否かを判定すること。当該浄化槽の外形的状況や性能状況に応じて、除却を行い合併処理浄化槽に交換するか、補修や附帯設備の交換により既存単独処理浄化槽として使用し続けるかについても、合併処理浄化槽へ転換した場合の費用との関係性に留意して判定すること。②特定既存単独処理浄化槽の把握には、改正法による改正後の浄化槽法(以下「法」という。)第11条第1項に規定する水質検査(以下「11条検査」という。)の結果が最も重要である。11条検査を受検していない浄化槽については、浄化槽台帳に集積された情報(設置情報(設置年、処理方式等)や管理情報(保守点検、清掃))、協議会や報告徴収制度を通じた保守点検業者や清掃業者から得た情報等から浄化槽をスクリーニングしたうえで選定を行い、指定検査機関と連携して法第53条に基づく立入検査を行い把握すること。都道府県知事は、情報収集にあたっては、市町村と連携すること。また、11条検査の実施に併せて定期的に特定既存単独処理浄化槽の対象となり得る浄化槽を把握すること。③特定既存単独処理浄化槽か否かの判定を行うためには専門的知識が必要であることから、指定検査機関と連携して立入検査を行うこと。居住者に同意いただいた場合には、指定検査機関と同行して立入検査を実施することが望ましい。同意いただけなかった場合であって、浄化槽管理者が11条検査を受検していたときは、追加的に必要な情報を指定検査機関と相談した上で、職員において立入検査を実施する。同意いただけなかった場合であって、浄化槽管理者が11条検査を受検していなかったときは、11条検査の受検を強く求める必要がある2が、なお11条検査を受検しないときは、職員において立入検査を行い、外形的状況や性能状況について写真を撮影して持ち帰り、後日指定検査機関にも確認いただいたうえで、特定既存単独処理浄化槽か否かの判定を実施すること。④特定既存単独処理浄化槽に対する措置は、行政指導である助言又は指導(法附則第11条第1項)及び勧告(同条第2項)と、不利益処分である命令(同条第3項)とに大別される。助言又は指導、勧告及び命令の方式、手続等については、行政手続法(平成5年法律第88号)及び行政不服審査法(平成26年法律第68号)並びに各地方公共団体が定める行政手続条例等に沿って実施されたいこと。3その他の留意事項下水道法(昭和33年法律第79号)第2条第8号に規定する処理区域及び同法第5条第1項第5号に規定する予定処理区域内の単独処理浄化槽についても、特定既存単独処理浄化槽の措置の対象となり得るものであり、これらの区域内の単独処理浄化槽に対して措置を実施する場合には、下水道部局と調整すること。第二浄化槽処理促進区域の指定1浄化槽処理促進区域の指定浄化槽処理促進区域の指定の公告は、浄化槽処理促進区域の位置及び区域について、市町村長が定める方法で、図面で行うものとしたこと(規則第9条の6)。浄化槽処理促進区域の概念に示される自然的経済的社会的条件の各要素の考え方としては、以下の内容が考えられること。①自然的条件として、自然環境(地形の起伏、河川・水路との位置関係等)からみて、浄化槽の特長を活かせるか。また、水環境の保全や自然環境(動植物・生態系)の保全が求められているか。②経済的条件として、地域の状況からみて、集合処理方式との比較の中で浄化槽の設置がより効率的に整備できるか。③社会的条件として、水路や側溝、汚水処理施設の整備状況から見て浄化槽の特長を活かせるか。また、人口動態(密度、高齢化率、将来人口等)や土地利用状況からみて、浄化槽の特長を活かせるか。浄化槽処理促進区域は、自然的経済的社会的条件の考え方からすると、都道府県構想に示す浄化槽整備区域に含まれることから、市町村は、その区域指定に当たって都道府県構想と整合を図るように行うこと。浄化槽処理促進区域の指定にあたっては、生活排水処理基本計画とも整合を図る必要があることから、必要に応じて生活排水処理基本計画も見直すこと。なお、浄化槽処理促進区域には、市町村による公共浄化槽の整備だけでなく、浄化槽設置整備事業(個人設置型)による浄化槽整備が可能である。市町村は、その地域特性から、公共浄化槽又は浄化槽設置整備事業(個人設置型)による事業を選択して浄化槽の整備を積極的に進めること。2都道府県との協議の手続き都道府県は、浄化槽処理促進区域の指定に関して市町村から協議を受けた際は、都道府県構想に示す浄化槽整備区域と浄化槽処理促進区域について、整合が図られているか3確認すること。浄化槽処理促進区域は、生活排水処理基本計画と整合を図る必要があること、都道府県構想において浄化槽整備区域の見直しが行われた時には、当該区域と整合した浄化槽処理促進区域の見直しを図る必要があることから、都道府県は必要に応じて市町村に助言すること。第三公共浄化槽1設置計画(1)設置計画に定める事項設置計画には、浄化槽ごとに、法第12条の5第2項第1号及び第2号に掲げる事項(設置場所、種類、規模及び能力並びに設置の予定年月日)のほか、放流先又は放流方法、着工予定年月日、使用開始予定年月日、市町村が汚水を浄化槽に流入させるために必要な汚水管その他の排水施設(以下「排水設備」という。)を設置する場合にはその概要を定めるものとしたこと(改正共同省令による改正後の浄化槽工事の技術上の基準並びに浄化槽の設置等の届出及び設置計画に関する省令(以下「共同省令」という。)第5条)。設置計画は数年を見通した中長期的な整備計画ではなく、設置する浄化槽ごとの具体的な内容を設置計画とするものである。市町村が設置計画を作成しようとするときは、公共浄化槽が設置されることについて、当該浄化槽が設置される土地の所有者及び当該浄化槽で汚水を処理させる建築物の所有者の同意を得なければならない(法第12条の5第3項)とされているため、土地の所有者及び建築物の所有者が同意するか否かの意思決定をするに当たって必要な事項を設置計画において定めることとした。浄化槽の種類について、一定の性能を担保する型式の機種等を使用する必要があるが、設置計画を作成する段階では機種等は未定で差し支えない。排水設備について、市町村が共同浄化槽(複数戸の家屋の汚水を1基の浄化槽で処理するもの。)を設置する場合において、建築物の所有者の負担軽減のため、排水設備の一部を市町村が設置するときがある。その場合、公共浄化槽の設置に同意した建築物の所有者は各建築物から市町村設置の排水設備に接続するまでの排水設備を設置しなければならず(法第12条の8第1項)、建築物の所有者が同意するか否かの意思決定をするに当たって必要な情報として、市町村設置の排水設備の概要を設置計画に定める事項としたものであること。排水設備の概要としては、排水設備の予定位置及び設置の予定年月日等が定められていれば良く、排水設備の材質等は未定で差し支えない。なお、市町村が設置する排水設備の技術上の基準については第三4(2)を参照されたい。(2)土地の所有者及び建築物の所有者の同意公共浄化槽を設置することについて、土地の所有者及び建築物の所有者の同意を得ようとするときは、これらの者に対し、設置計画の概要を記した文書を交付して説明を行い、書面により同意を得なければならないとしたこと(規則第9条の7)。設置計画の概要には、設置場所や設置予定年月日、市町村が設置する排水設備の予定位置等、土地の所有者及び建築物の所有者が同意するか否かの意思決定をするに当たって必要な情報を、可能な限り具体的に記載すること。また、公共浄化槽の特長や使用上4の留意点も併せて説明するよう努めること。書面による同意について、特に書面の様式を定めるものではないことから、浄化槽市町村整備推進事業において既存の様式が定められている地方公共団体においては、既存の様式を活用して差し支えないこと。工事を実施する年度ごとや月ごと等、市町村ごとの工事の施工計画や施工実施の進め方の実情等に応じて、一定期間の間に同意を取得した方を対象とした設置計画とすることも可能であること。ただし、同意を得て初めて設置計画としての法的効果が生じるものであり、同意を得ていない部分については、法第12条の8に規定する排水設備の設置義務等はかからないことに留意されたい。なお、各戸設置型浄化槽を公共浄化槽として設置しようとする場合において、建築物の建築が伴い、建築確認申請(建築基準法(昭和25年法律第201号)第6条第1項の規定による確認申請をいう。以下同じ。)を行うときは、建築確認申請を行う建築主が、法第12条の5第3項に基づき同意が必要な「建築物の所有者」となる。(3)設置計画の協議の申出都道府県知事及び特定行政庁に対する設置計画の協議の申出は、設置計画、浄化槽において処理するし尿等を排出する建築物の用途及び延べ面積、処理対象人員及び算出根拠、工事を行う予定の浄化槽工事業者の氏名又は名称及び登録番号、付近の見取図、協議に係る浄化槽が法第13条第1項又は第2項の規定による認定を受けていない場合には構造図、仕様書及び処理工程図を記載した書類を申出書に添付して提出することとしたこと(共同省令第6条)。市町村は、設置計画を作成しようとする場合において、あらかじめ、都道府県及び特定行政庁に協議し、その同意を得たときは、当該同意の日において、公共浄化槽の設置について、法第5条第1項の規定による届出及び同条第4項ただし書に規定する通知があったものとみなすこととされている(法第12条の5第4項)。協議の申出時には、市町村から協議を受けた都道府県知事及び特定行政庁が、同意をするか否かを判断するに当たり、法第5条第1項に規定する届出(以下「5条届出」という。)において提出を求めている事項を確認できる書類を提出させることとした。5条届出において提出を求めている事項と設置計画の協議において提出を求めている事項との対応関係については、以下のとおり。①設置場所(法第12条の5第2項第1号)については、共同省令別記様式第1号の1.設置場所の地名地番に対応するものであること。②種類、規模及び能力(法第12条の5第2項第1号)については、共同省令別記様式第1号の2.種類及び6.処理能力に対応するものであること。なお、公共浄化槽は浄化槽処理促進区域に設置することとされているところ、当該区域における単独処理浄化槽の新たな設置は法律上禁止されており、合併処理浄化槽を設置すること。③設置の予定年月日(法第12条の5第2項第2号)については、市町村が法第12条の7に基づき行う設置の完了の通知の予定年月日を記載するものであり、共同省令別記様式第1号の9.着工予定年月日に、工事にかかる予定の日数を加えて、浄化槽の設置が完了する予定年月日を記載するものであること。④放流先又は放流方法(共同省令第5条第1号)については、共同省令別記様式第15号の7.放流先又は放流方法に対応するものであること。⑤着工予定年月日(共同省令第5条第2号)及び使用開始予定年月日(共同省令第5条第3号)については、それぞれ共同省令別記様式第1号の9.着工予定年月日及び10.使用開始予定年月日に対応するものであること。⑥市町村が排水施設を設置する場合における当該施設の概要(共同省令第5条第4号)については、公共浄化槽に固有のものであることから、共同省令別記様式第1号に対応するものはない。⑦浄化槽において処理するし尿等を排出する建築物の用途及び延べ面積(共同省令第6条第1号)、処理対象人員及び算出根拠(共同省令第6条第2号)、工事を行う予定の浄化槽工事業者の氏名又は名称及び登録番号(共同省令第6条第3号)、付近の見取図(共同省令第6条第4号)については、それぞれ共同省令別記様式第1号の4.当該浄化槽において処理するし尿等を排出する建築物の用途及び延べ面積、5.処理対象人員及び算出根拠、8.工事を行う予定の浄化槽工事業者の氏名又は名称及び登録番号、11.付近の見取図に対応するものであること。⑧構造図、仕様書及び処理工程図(共同省令第6条第5号)については、共同省令第3条第2項において届出書に添付するものとされている書類に対応するものであること。(4)設置計画と建築確認申請との関係5条届出は、建築確認申請をすべきときは不要とされている(法第5条第1項ただし書)。これは、建築確認申請を行う場合には、建築主が、確認の申請書を提出して建築主事の確認を受け、確認済証の交付を受けなければならないこととされており(建築基準法第6条第1項)、建築主事は、建築物の計画が建築基準関係規定に適合するかどうかを審査(同条第4項)する中で、浄化槽の構造基準適合性についても審査を行うことから、手続の重複を避けたものである。建築確認申請に係る浄化槽については、建築主事又は指定確認検査機関から保健所長に通知され、保健所長は、必要があると認める場合においては、特定行政庁、建築主事又は指定確認検査機関に対して意見を述べることができる(建築基準法第93条第5項及び第6項)。建築確認申請を行う場合であって、設置計画に基づき市町村が公共浄化槽を設置するときは、建築主は、自ら設置しない浄化槽の情報も含めて確認の申請書を提出しなければならないこととなる。そのため、市町村は、都道府県知事及び特定行政庁に法第12条の5第4項に準じた協議を行い、建築確認が円滑になされるよう協力するとともに、建築主からの求めに応じて、都道府県知事及び特定行政庁との協議を反映した書類を提供すること。なお、法第12条の10第1項の規定に基づく承認を受けて汚水を公共浄化槽に流入させようとする建築物について建築確認申請を行う場合については、当該浄化槽の情報に加えて、市町村から法第12条の10第1項の承認を得た旨の文書も必要となることから、同様に、建築主への書類の提供と、都道府県知事及び特定行政庁への協議を行い、建築確認が円滑になされるよう協力すること。62地方公共団体以外の者が所有する浄化槽であって市町村が管理する公共浄化槽市町村は、法第12条の6の規定による浄化槽の管理を行おうとするときは、寄贈又は寄託を受けることにつき、当該浄化槽の所有者から書面により同意を得なければならないものとしたこと(規則第9条の8)。寄贈とは浄化槽の所有権が市町村に移るものをいい、寄託とは浄化槽の所有権は移さずに市町村が管理するものをいうこと。いずれの場合についても、市町村が管理するものであることから浄化槽管理者は基本的に市町村となり、既に使用されている浄化槽を公共浄化槽とする場合には、法第10条の2第3項に基づき、浄化槽管理者の変更の届出が必要となる。所有権は移さずに市町村が管理する寄託の場合においては、浄化槽管理者として実施する法の各種規定の履行や浄化槽の維持運営に係る費用の取扱いについて、あらかじめ浄化槽の所有者と協議を行うこと。書面による同意について、特に様式を定めるものではないことから、条例において定められている市町村への浄化槽の寄附等の手続が文書で行われているものである限り、特段現行の手続を変更する必要はないこと。3設置の完了の通知等市町村は、設置計画に基づき浄化槽の設置が完了したときは、当該浄化槽で汚水を処理させることとなる建築物の所有者に対し、その旨を通知又は公告することとされており(法第12条の7)、通知又は公告により、同意をした建築物の所有者及びその相続人その他の一般承継人(以下「建築物の所有者等」という。)に排水設備を設置する義務が生じる(法第12条の8第1項前段)。浄化槽の設置工事と排水設備の設置工事を並行して実施する場合においても、市町村は法第12条の7第1項の規定に基づく設置の完了の通知を行う必要があるが、建築物の所有者等は設置の完了の通知を受けた後でなければ排水設備を設置してはならないという定めにはなっていない。これらの工事を並行して実施する場合には、排水設備の設置工事を実施した後で浄化槽の設置の完了の通知を行うことで差し支えない。4排水設備の設置等(1)建築物の所有者等による排水設備の設置建築物に設ける給水、排水その他の配管設備の設置及び構造については、建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第129条の2の4及び「建築物に設ける飲料水の配管設備及び排水のための配管設備の構造方法を定める件(昭和50年12月20日建設省告示第1597号)」の定めるところによることとされており、建築物に設置する排水設備には、これらの規定が適用される。建築物の所有者等は、これらの規定及び各市町村の条例において定められている排水設備の構造基準や計画承認の手続、工事業者の指定等の規定に則って、排水設備を設置すること。(2)市町村による排水設備の設置市町村が共同浄化槽を設置する場合には、建築物の所有者等の負担軽減のため、排水設備の一部を市町村が設置することが考えられる。この場合、市町村が建築物に接続しない範囲で設置する排水設備には建築基準法及び条例の規定は適用されない。下水道法第10条第3項において、公共下水道の排水区域内の土地の所有者、使用者又は占有者が設置する、公共下水道に流入させるために必要な排水管、排水渠その他の排7水施設の設置又は構造について、建築基準法その他の法令の適用がある場合においてはそれらの法令の規定によるほか、政令で定める技術上の基準によらなければならないとされており、これを受けて、下水道法施行令(昭和34年政令第147号)第8条において、排水設備の設置及び構造の技術上の基準が定められているところ、市町村が設置する排水設備には下水道法の規定は適用されないが、雨水に関する部分を除き求められる技術上の水準は同等であることから、市町村におかれては、これらを参考に、同等の技術上の水準を確保するよう努められたいこと。市町村が排水設備を設置する場合、道路の地下に設置することがあり得る。道路の地下に下水道管を設ける場合における埋設の深さについては、「電線、水管、ガス管又は下水道管を道路の地下に設ける場合における埋設の深さ等について(平成11年3月31日建設省道政発第32号・建設省道国発第5号)」に定められており、下水道管の本線は1m以下としないこと、本線以外の線は60cm以下としないこととされているところ、市町村が設置する排水設備にはこの通知は適用されないが、この通知を参考に、荷重を考慮した適切な土かぶりの厚さとするよう努められたいこと。5その他の公共浄化槽に関する手続等同意に係る建築物以外の建築物の汚水を公共浄化槽に流入させるために必要な排水設備を設置しようとする者は、当該建築物の所有者の氏名又は名称、所在地及び用途、処理対象人員及び算定根拠を明らかにして、市町村の承認を受けなければならないこととしたこと(法第12条の10第1項及び規則第9条の9)。市町村が承認を行うにあたっては、公共浄化槽の規模及び能力や排水設備設置の実現可能性に照らして、必要に応じて都道府県知事及び特定行政庁に相談の上で判断すること。承認を受けた者には、法第12条の8の排水設備の設置等の規定及び法第12条の9の排水設備の設置等に関する受忍義務等の規定が準用される(法第12条の10第2項)。建築物の占有者は、公共浄化槽の使用開始日から30日以内に、使用開始年月日を記載した届出書を市町村に届け出なければならないこととしたこと(法第12条の11及び規則第9条の10)。浄化槽管理者は、浄化槽の使用開始の日から30日以内に都道府県知事に届け出なければならないこととされているが、改正法において、当該浄化槽が法第12条の5第1項の設置計画に基づき設置された公共浄化槽である場合にあっては、当該公共浄化槽について法第12条の11の規定による最初の届出があった日から30日以内に都道府県知事に届け出なければならないこととされた。市町村は、公共浄化槽の浄化槽管理者として、最初の届出があった日から30日以内に、法第10条の2第1項の規定による使用開始の届出を行うこと。市町村は、条例で定めるところにより、公共浄化槽の使用に係る料金を徴収することができる(法第12条の14)。この料金については、地方自治法第231条の3第3項に規定する法律で定める使用料とされていないため、地方税の滞納処分の例によることはできず、強制執行は民事上の手続きによる。建築物の所有者は、排水設備の使用を廃止しようとするときは、あらかじめ、建築物の撤去予定年月日を記載した届出書を市町村に提出しなければならないこととした(法第12条の16及び規則第9条の11)。6公共浄化槽整備事業の実施について8公共浄化槽整備事業を行う市町村は、法12条の14第2項の原則に基づき事業に係る原価を踏まえた適切な料金を設定するとともに、維持管理(保守点検、清掃、法定検査)も含めPFI等の民間活用を進めることでコスト縮減や事務負担軽減を図ること、汚水処理サービスとしての公共浄化槽の経営状況について適切に把握するために公営企業会計の適用を進めること等、効率的な事業実施に努め、その事業の実施内容について市民に周知すること。なお、公共浄化槽の浄化槽管理者は基本的に市町村であるが、PFI等の民間活用を行う場合には、当該民間事業者が浄化槽管理者となり得るものである。公共浄化槽の清掃により収集した汚泥は一般廃棄物であることから、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)に基づき市町村の統括的な責任のもとで適正処理に努めること。第四使用の休止の届出1休止について休止手続きは、清掃を要件として浄化槽使用者の任意の届出により11条検査・保守点検・清掃を免除する仕組みであること。別荘、スキー場、学校施設等の間欠的な利用を行うことが前提となっている浄化槽は、休止手続きを行うか、休止手続きを経ずに11条検査・保守点検・清掃を受けるかは、それぞれの使用様態に応じて個別に判断されるものであること。ただし、浄化槽の使用休止期間が長期間に及ぶ場合は、11条検査・保守点検・清掃の実施に関する負担が大きいことのみならず、これらの実施を怠る場合は浄化槽の処理機能への影響も懸念されることから、休止手続きを行うことが望ましい休止期間の標準的な目安を「一年以上」としつつ、浄化槽使用者の使用様態に応じて休止届を受理すること。一方、家屋の売却等、休止期間が事前に把握できないものについては、休止期間に関わらず、休止扱いとして休止届を受理すること。2休止に当たっての清掃の技術上の基準休止に当たっての清掃は、以下の通り実施すること。①汚泥、スカム、中間水等の引き出しは、処理方式や単位装置にかかわらず全量とすること(規則第3条第6号)。②引き出しの後、単位装置及び付属機器類の洗浄、掃除等を行うこと(規則第3条第7号)。③槽内の洗浄に使用した水は引き出し、張り水として再使用しないこと(規則第3条第11号及び第13号)。④水道水等で高水位まで水を張ること(規則第3条第15号の正常な機能を維持するまで必要な措置として実施)。3浄化槽使用休止届出書使用の休止の届出は、規則様式第1号の届出書に清掃の記録を添えて行うものとしたこと(規則第9条の3)。休止の予定年月日については、浄化槽の休止が確実となる日付として、電気又は水道の使用をやめる予定の年月日を踏まえて記載することとしているが、間欠的な利用を行9う浄化槽等、これらの日付を記載することが困難であるときは、浄化槽使用者の使用様態に応じて記載すること。添付する清掃の記録について、清掃の時期は定めていない。改正法施行前に休止前清掃を行い、その後使用していない浄化槽について、当時の清掃の記録を用いて使用休止届出書を提出することも差し支えない。4浄化槽使用再開届出書使用の再開の届出は、規則様式第1号の2の届出書を提出して行うものとしたこと(規則第9条の4)。使用の休止を都道府県知事に届け出てから使用を再開するまでの間は法第10条第1項ただし書により保守点検の義務が免除されるが、浄化槽の機能維持のため、再開に当たって保守点検を実施することが望ましいことから、再開に当たって保守点検を実施した場合には、法第10条第1項に基づく保守点検とみなすこととしたこと(規則第6条第4項)。第五浄化槽台帳1浄化槽台帳の記載事項浄化槽の設置に関する情報や維持管理の実施状況について正確に把握を行うことで、単独処理浄化槽の合併処理浄化槽への転換の指導や11条検査の受検の指導等を通じた良好な放流水質の確保が可能となることから、浄化槽台帳には以下の内容を記載すること。なお、地域の状況に応じて独自の項目を追加することは差し支えない。①その浄化槽の存する土地の所在及び地番、設置届出年月日、浄化槽の種類その他の設置に関する事項(法第49条第1項第1号及び規則第57条の2第1項第1号)。浄化槽を特定するための浄化槽ID(浄化槽番号)を記載した上で、5条届出において把握できる情報を記載することを想定しており、浄化槽型式名、浄化槽メーカー名、方式名、処理の対象(①単独②合併)、建築物用途、処理対象人員、BOD除去率(%)、処理水BOD(mg/L)、河川・側溝・地下浸透等の放流先等を記載する。②浄化槽管理者の氏名又は名称、使用開始年月日、休止年月日その他の使用に関する事項(法第49条第1項第1号及び規則第57条の2第1項第2号)。法第10条の2の使用開始等の報告、法第11条の2第1項の使用の休止の届出、法第11条の2第2項の使用の再開の届出、法第11条の3の廃止の届出において把握できる情報を記載することを想定しており、浄化槽管理者氏名、浄化槽管理者住所、浄化槽技術管理者名(処理対象人員が501人以上の浄化槽のみ)、使用開始年月日、休止年月日、再開予定年月日、再開年月日、使用廃止年月日、廃止の理由等を記載する。③法第7条第1項の水質に関する検査の実施状況(法第49条第1項第2号)。検査日、工事業者名、検査結果、7条検査不適正の場合その原因等を記載することを想定している。④法第11条第1項の水質に関する検査の実施状況(法第49条第1項第2号)。検査日、検査結果、11条検査不適正の場合その原因等を記載することを想定している。⑤保守点検の実施状況に関する事項(規則第57条の2第1項第3号)。保守点検実施日、保守点検業者名の他、良好な放流水質の確保の観点から、点検によって得られた10臭気や透視度、堆積汚泥厚、スカム厚等の水質関連情報等についても記載することを想定している。⑥清掃の実施状況に関する事項(規則第57条の2第1項第4号)。清掃実施日、清掃業者名の他、良好な放流水質の確保の観点から、清掃業者が清掃に先立って行う点検によって得られた臭気や透視度、堆積汚泥厚、スカム厚等の水質関連情報等についても記載することを想定している。⑦その他当該浄化槽の管理に関し参考となる事項(規則第57条の2第1項第5号)。下水道台帳・し尿収集履歴との突合や空き家情報等、関係機関への情報収集から得られた使用実態に関する情報や、放流水質等の規制がなされる地域に位置するか、浄化槽周辺に飲用水を含む生活用水として使用している井戸が近接しているかなどの周辺環境の情報等について記載することを想定している。2浄化槽に関する情報収集及び浄化槽台帳への反映都道府県知事は、法第49条第2項の規定を活用して保守点検の実施状況や清掃の実施状況に関する情報の収集に努めること。市町村に対して清掃業者に関する情報の提供を求めたり、協議会において台帳作成に必要な情報の提供を求めたりするなど、実効性のある情報収集に努めること。また、不動産登記簿謄本や住民票情報、空き家施策担当部局が把握する居住その他の使用がなされていないことが常態である空き家の情報、電気事業者からの電気の使用状況等の情報を収集することも可能であることから、同項を活用し、浄化槽の使用に関する正確な情報収集に努めること。関係機関が情報を提供する際は、個人情報保護条例等に沿った対応となることについては留意されたい。浄化槽台帳整備の過程において、無届浄化槽を把握した場合においては、設置年月日や浄化槽の種類等、浄化槽に関する情報を可能な範囲で収集し、無届浄化槽であることがわかるようにした上で浄化槽台帳に記載すること。下水道台帳・し尿収集履歴との突合や空き家情報等、関係機関への情報収集からみて使用実態がなく、今後もその使用が見込まれないことが特定できた浄化槽については、法定の休廃止手続きがとられていない場合においても、浄化槽台帳にその状況を記載し、休廃止に準じた扱いとすること。3浄化槽台帳の質の確保浄化槽台帳の記録又は記録の修正若しくは消去は、この法律の規定による届出その他の情報に基づいて行うものとし、都道府県知事は、浄化槽台帳の正確な記録を確保するよう努めるものとしたこと(規則第57条の2第2項)。都道府県知事は、少なくとも11条検査の実施に合わせて年1回は情報更新に努めること。浄化槽台帳整備にあたり、改正法施行当初は対応可能なものから整備を進めるとともに、関係機関からの情報収集体制の整備や維持管理情報も含めた浄化槽台帳のシステム化については改正法施行から3年を目途に整備に努めること。なお、浄化槽台帳に記載する法定検査・保守点検・清掃の実施状況については、改正法施行後に実施されたものを記載すれば足り、改正法施行前に実施されたものをさかのぼって記載する必要はない。浄化槽台帳システムにGIS機能を持たせることで、浄化槽の位置の特定が容易となり、指導の際の現地確認が容易となる等のメリットがあるため、GIS機能を搭載したより多機能な浄化槽台帳システムを整備することで、より質の高い浄化槽台帳の整備に努11めること。4浄化槽台帳の委託の取扱い都道府県知事は、浄化槽台帳に関する事務の一部を指定検査機関その他当該事務を適正かつ確実に実施することができると認められる者に委託することができることとしたこと(規則第57条の2第3項)。法第49条第2項の規定による関係機関への情報収集の依頼については、都道府県知事が行うこと。受託者は個人情報を適切に取り扱うこと。都道府県知事は、委託に当たって個人情報保護の適切な取扱いを契約書に明記するほか、委託先の監督に努めること。5浄化槽台帳情報の提供浄化槽台帳情報は個人情報に該当することから、浄化槽台帳情報を第三者に提供する行為については、個人情報保護条例に沿った対応を行うこと。協議会において浄化槽台帳情報を取り扱う場合には、その情報が外部に漏洩することがないよう、協議会の構成員は当該情報の取扱いには細心の注意を払うこと。第六協議会協議会の組織及び運営に関し必要な事項は協議会が定めることとされており(法第54条第3項)、都道府県及び市町村は、地域の実情に鑑み、協議会の設置要綱において目的、業務内容、構成員その他必要な事項を定めること。目的、業務内容、構成員を以下に例示するが、これに限らず柔軟に設定できるものであり、管内の関係団体と良く協議すること。①目的として、浄化槽の整備促進、適正な維持管理の促進等各協議会において検討すること。②業務内容として、浄化槽管理者への支援(維持管理費用の支援等負担の軽減、一括契約の推進等)、公共浄化槽の設置、浄化槽台帳の作成(情報収集を含む。)、特定既存単独処理浄化槽に関する情報収集や除却判断、浄化槽処理促進区域の指定、その他目的を達成するために必要な事業等各協議会において検討すること。③構成員として、都道府県、市町村、浄化槽管理者、指定検査機関、浄化槽工事業者、浄化槽清掃業者、保守点検業者等各協議会において業務に応じた適切な構成員を検討すること。浄化槽工事業者、浄化槽清掃業者、保守点検業者等が加盟する各都道府県の浄化槽関係団体の代表者とすることも可能であるとともに、都道府県又は市町村が必要と認める者として外部有識者や課題への取り組みについて知見を有する者を含めることも可能である。行政と関係団体で構成されている既存の任意の協議会を法に基づく協議会とすることも可能であるが、特定既存単独処理浄化槽に対する措置や浄化槽台帳の作成等新たに改正法で設けられた内容に照らし、協議会の目的や業務内容等について改めて各協議会において検討すること。協議会における協議の過程では浄化槽管理者の氏名、住所等の個人情報を含む情報が扱われることから、これらの情報が外部に漏洩することのないよう、協議会の構成員は当該情報の取扱いには細心の注意を払う必要があること。また、協議会の目的を達成するために必要な範囲を超えて、協議会の構成員が自らの事業活動に当該情報を利用することがないよう、協議会の設置要綱において、情報の適正な取扱いについて定めることが望ましいこと。

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