資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律

資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律の全面施行について(通知)<令和7年11月21日>

資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律の全面施行について(通知)

環循資発第2511215号

令和7年11月21日

各都道府県知事・各政令市市長殿

環境省環境再生・資源循環局長

資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律(令和6年法律第41号。以下「法」という。)は、令和6年5月29日に公布された。その後、資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律施行令(令和7年政令第3号。以下「令」という。)及び資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律施行規則(令和7年環境省令第22号。以下「規則」という。)を整え、令和7年11月21日に全面施行する。法は脱炭素化と資源循環の取組を一体的に促進するため、再資源化の取組を高度化し、資源循環産業の発展を目指すものであり、その着実な施行が求められるものから本通知を発出する。

また、令和7年1月31日付け環循総発第2501313号環境省環境再生・資源循環局長通知「資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律の一部施行について」は廃止する。

なお、本通知は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の4第1項の規定に基づく技術的な助言であることを申し添える。

1 法の趣旨

循環経済への移行は、持続可能な形で資源を効率的・循環的に有効利用することで、廃棄物(廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号。以下「廃棄物処理法」という。)第2条第1項に規定する廃棄物をいう。以下同じ。)の発生を抑制し、資源や製品の付加価値を生み出すことで、持続可能な形で新たな経済成長を目指すものである。また、循環経済への移行は、気候変動や生物多様性の保全、環境汚染の防止等の環境面の課題の解決に寄与するだけでなく、再生プラスチックなどの再生部品(廃棄物のうち有用なものであって、部品その他製品の一部として利用することができるもの又はその可能性のあるものをいう。以下同じ。)又は再生資源(廃棄物のうち有用なものであって、原材料として利用することができるもの又はその可能性のあるものをいう。以下同じ。)を積極的に活用した製品への市場ニーズの高まりへの対応という観点からは産業競争力の強化、レアメタルなどの資源の安定供給の確保という観点からは経済安全保障の基盤強化、地域の廃棄物を資源として活用することにより地域社会に付加価値をもたらすという観点からは地方創生・質の高い暮らしの実現につながるものである。

このように循環経済への移行は、環境面にとどまるものではなく様々な政策分野にかかわるものであり、こうした認識の下、第五次循環型社会形成推進基本計画(令和6年8月2日閣議決定)において、政府全体の方向性として、循環経済への移行を国家戦略としている。

世界各国で循環経済への移行が加速する中で、我が国においてもそれを加速させるためには、物の製造、加工又は販売の事業を行う者(以下「製造事業者等」という。)が必要とする再生部品又は再生資源(以下「再生部品等」という。)を長期的・安定的に供給する体制を確保することが重要である。

また、地球規模の課題である気候変動問題の解決に向け、我が国においては、令和2年10月に、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「2050年カーボンニュートラル」を目標として掲げるとともに、その実現に向けて、あらゆる施策を総動員することとしている。

このうち、廃棄物分野については、我が国の温室効果ガス排出量全体の約3%を占めているものの、1990年代以降、温室効果ガス排出量は概ね横ばい推移しており、「2050年カーボンニュートラル」の達成のためには、資源循環の推進及び廃棄物処理業による脱炭素化を進めることが急務であるところ、そのためには、廃棄物分野の主な温室効果ガス排出源である焼却等される廃棄物の量を最小限とすることが重要である。

我が国の温室効果ガス排出量全体の約36%は、資源循環によって排出削減に貢献できる余地のある分野であるとの推計もあるところ、製造業等においても、資源循環を通じて原材料を代替することによる温室効果ガスの削減効果が大きい分野があることから、再生部品等を製品に活用して原材料の調達を最小限にしていくことが重要である。

このように、資源循環が重要になってきているところ、脱炭素社会の実現のためには、温室効果ガスの削減効果の高い資源循環を促進していくことが必要となる。

この点、製造業等については、国際的な潮流として、企業への投資の判断にあたって、原材料の調達から廃棄までのライフサイクル全体での温室効果ガス排出量の把握が問われることに加え、欧州では再生部品等の利用に係る規制の策定が進められていることを受け、製造事業者等において、自らの事業に係る製品に関し、再生部品等を原材料として活用する需要が高まってきており、資源循環の中核を担う廃棄物処理において、適正処理を前提としつつ、積極的に再生部品等を生産することを促すことが重要である。既存の廃棄物処理法や個別リサイクル法は、生活環境の保全の観点から廃棄物の着実な適正処理の実施に力点をおいた制度設計であり、当該廃棄物等の不適正処理の防止や処理体制の確立等に大きく寄与しているものの、必ずしも製品製造等の需要者から求められる質及び量の再生部品等を安定的に供給する再資源化事業の促進には至っていなかったところである。

こうした状況を踏まえ、法は、脱炭素化と資源循環をこれまで以上に一体的に促進していくことを目的に、再資源化事業等の高度化(製造事業者等の需要に応じた再資源化事業(再資源化のための廃棄物の収集、運搬及び処分(再生を含む。以下同じ。)の事業をいう。以下同じ。)の実施その他の再資源化事業の効率的な実施のための措置、廃棄物から有用なものを分離するための技術の向上その他の再資源化の生産性の向上のための措置、再資源化の実施の工程を効率化するための設備の導入その他の当該工程から排出される温室効果ガス(地球温暖化対策の推進に関する法律(平成10年法律第117号)第2条第3項に規定する温室効果ガスをいう。以下同じ。)の量の削減のための措置、その他再資源化の実施に伴う温室効果ガスの排出(地球温暖化対策の推進に関する法律第2条第4項に規定する温室効果ガスの排出をいう。以下同じ。)の量の削減に資する措置を講ずることにより、再資源化の実施に伴う温室効果ガスの排出の量の削減の効果が増大することをいう。以下同じ。)を促進するための措置を講じたものである。

2 定義

法第2条において、法における用語を定義している。

このうち、「再資源化」とは、「廃棄物の全部又は一部を部品又は原材料その他製品の一部として利用することができる状態にすることをいう。」としている(法第2条第1項)。

なお、循環型社会形成推進基本法(平成12年法律第110号)において、循環資源については、できる限り循環的な利用(再使用できるものは再使用、再使用されないものは再生利用、再生利用されないものは熱回収)が行われなければならないとされており、まずは、循環的な利用を優先すべきものとした上で、法における「再資源化」はその範囲を広く捉えることが法の趣旨・目的に沿うものである。そのため、温室効果ガス排出実質ゼロ(ネット・ゼロ)に向けた取組が強く求められる観点で脱炭素化に資する燃料の実用化が進められている昨今の状況を踏まえ、その状況が続く当面は、化石燃料を代替する燃料化についても、法における「再資源化」に該当するものとし、「製品」には代替燃料が含まれるものとする。一方で、廃棄物発電など直接熱回収を行う場合は「製品」にあたらないことから、法に基づく「再資源化」の定義には該当しないものと解される。

また、「再資源化事業等の高度化」とは、「次の各号のいずれかに該当する措置を講ずることにより、再資源化の実施に伴う温室効果ガスの排出の量の削減の効果が増大することをいう。」とされており、当該措置は下記の一から四のとおりである(法第2条第2項)。

一 製造事業者等の需要に応じた再資源化事業の実施その他の再資源化事業の効率的な実施のための措置

二 廃棄物から有用なものを分離するための技術の向上その他の再資源化の生産性の向上のための措置

三 再資源化の実施の工程を効率化するための設備の導入その他の当該工程から排出される温室効果ガスの量の削減のための措置

四 その他再資源化の実施に伴う温室効果ガスの排出の量の削減に資する措置

3 基本方針等(法第2章)

環境大臣は、資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する施策を総合的かつ計画的に推進するための基本的な方針(以下「基本方針」という。)を定めるものとしている(法第3条第1項)。

基本方針においては、適正処理による生活環境の保全及び公衆衛生の向上を前提とした上で、国民・消費者の協力を得つつ、産官学が連携しながら、循環型社会形成推進基本法に規定する基本原則を踏まえ、質・量両面での資源循環の高度化を推進し、脱炭素化や自然再興、産業競争力強化、経済安全保障といった社会課題の解決、地方創生につなげることが重要であり、関係者の積極的取組により高度な資源循環を行い、その循環された資源を国内で活用することで、国内での資源確保につなげ、天然資源の消費が抑制され、環境への負荷が最小化された循環型社会を実現することなど、資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する基本的方向を定めるとともに(基本方針一)、再資源化事業等の高度化のための措置の実施に関する基本的事項を定めている(基本方針二)。

法に規定する関係者の責務及び当該責務を踏まえ基本方針において定める各主体の主な取組については下記の(1)から(5)のとおりである。

(1)国

地方公共団体、廃棄物処分業者(一般廃棄物処分業者(廃棄物処理法第7条第12項に規定する一般廃棄物処分業者をいう。)及び産業廃棄物処分業者(廃棄物処理法第14条第12項に規定する産業廃棄物処分業者をいう。以下同じ。)並びに事業者であって自らその産業廃棄物(廃棄物処理法第2条第4項に規定する産業廃棄物をいう。以下同じ。)の処分を行うものをいい、埋立処分又は海洋投入処分(廃棄物処理法第12条第5項に規定する海洋投入処分をいう。以下同じ。)を業として行う者を除く。以下同じ。)及び事業者に対し、それぞれの責務が十分に果たされるように必要な技術的援助を与えることに努めなければならないものとする(法第4条第1項)。地方公共団体、廃棄物処分業者、事業者、研究機関その他の関係者が相互に連携して製造事業者等の需要に応じた再生部品等を廃棄物処分業者が供給する資源循環(以下「需要に応じた資源循環」という。)を促進するため必要な措置を講ずるよう努めなければならないものとする(法第4条第2項)。廃棄物処分業者の再資源化の実施の状況等の必要な情報を集約及び公表する情報基盤の整備、再生部品等の利用拡大と安定供給、再生部品等の品質に関する共通認識の醸成や研究開発の促進、関係者の取組が進むよう連携が実現している先進的事例や地域の優良な取組事例の収集・発信等に取り組むものとする(基本方針一)。高度再資源化事業の認定により、先進的な再資源化事業を支援するとともに、製造事業者等と廃棄物処分業者のマッチングやトレーサビリティ確保など、情報の共有による主体間の連携強化のために必要な取組の一層の具体化(基本方針二1)、高度分離・回収事業の認定による再資源化技術の向上の支援(基本方針二2)、再資源化工程の高度化の認定や、認定の事例集を作成し周知することによる廃棄物処理施設の脱炭素化の促進(基本方針二3)等に取り組むものとする。

(2)地方公共団体

資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化を促進するよう必要な措置を講ずるよう努めなければならないものとする(法第5条)。

引き続き廃棄物処理法に基づく廃棄物の着実な適正処理等に係る重要な役割を果たすとともに、資源循環を促進するよう地域における各主体間の連携・協働を促進するコーディネーター役として地域の循環資源や再生可能資源を活用した資源循環システムの構築等必要な措置を講ずるものとする。また、市町村においては、地域住民の理解を得ながら一般廃棄物(廃棄物処理法第2条第2項に規定する一般廃棄物をいう。以下同じ。)の分別収集を進めることで再資源化が容易となる同じ性状・種類の廃棄物について、高度な再資源化が可能な廃棄物処分業者に委託するなどにより再資源化を進めるものとする(基本方針一)。

(3)廃棄物処分業者

その再資源化事業等の高度化及び再資源化の実施に必要な措置を講ずるよう努めるとともに、再資源化の実施の状況の開示に努めなければならないものとする(法第6条)。循環資源の積極的な回収、再生部品等の需要や再生部品等の利用率の把握、再資源化の実施状況の開示、再資源化事業等における温室効果ガス排出量の削減等に努めるものとする(基本方針一)。廃棄物から有用なものを適確に選別し、再資源化の実施の工程で得られる再生部品等の量を増加させるための取組の促進を図るものとする(基本方針二2)。破砕から成形までの再資源化の実施の工程の合理化、廃棄物処理施設への脱炭素化に資する設備の導入、再資源化の実施にあたっての廃棄物処理施設の運転状況の改善等に努めるものとする(基本方針二3)。

(4)事業者

その事業活動に伴って生じた廃棄物を分別して排出するとともに、その再資源化を実施するよう努めなければならないものとする(法第7条第1項)。事業活動に伴って生じた廃棄物の分別・再資源化、製品が廃棄物となった場合における分離を容易にすること等の措置の実施、製品への再生部品等の利用とその情報発信、需要に応じた資源循環の促進に努めるものとする(基本方針一)。廃棄物の処分を委託する際、性状等の情報提供など、得られる再生部品等の量の増加に資するものとする(基本方針二2)。廃棄物の処分を委託するに当たり、製品のライフサイクル全体の脱炭素化の観点を踏まえ、再資源化の実施の工程の脱炭素化に資する廃棄物処分業者を選定することに努めるものとする(基本方針二3)。

(5)国民・消費者

法において責務規定を設けていないが、資源循環を促進していくためにはその協力は不可欠であり、基本方針において、各主体の取組を踏まえ、地方公共団体の定めたルールに従って行う適切な分別排出や資源回収、リユース品や修理サービスの活用など資源循環の取組について理解を深めるとともに、再生部品等利用製品の選択など、生活者としての主体的な意識改革や行動変容に努めることとしている(基本方針一)。さらに、基本方針は、地球温暖化対策の推進に関する法律第8条第1項に規定する地球温暖化対策計画及び循環型社会形成推進基本法第15条第1項に規定する循環型社会形成推進基本計画と整合性のとれたものであるものとし(法第3条第3項)、基本方針において、法に基づく認定制度の施行から3年の間に、国が高度な資源循環の取組に対して、100件以上の認定を行うなど、再生部品等の質と量の確保等の資源循環の取組を一体的に促進するための措置を講じ、第5次循環型社会形成推進基本計画その他の施策と合わせて達成を目指していく、処分を行う廃棄物の数量に占める再資源化を実施すべき量の割合に関する目標等を定めている。加えて、基本方針は資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する重要事項として、最終処分場の確保、地方公共団体との連携の促進、産官学の連携の促進、人材の育成、災害時対応、国際ルール作り等の国が取組を進めるべき事項についても定めている。基本方針に基づいた各主体の取組による質・量両面での資源循環の高度化により、2050年カーボンニュートラルや2030年ネイチャーポジティブの実現に貢献するとともに、再生部品等の質・量の確保を通じ、再生部品等の用途拡大・利用による新たな価値の創出につなげることで、産業競争力の強化やバリューチェーンの強靱化による経済安全保障の確保、地域の活性化や個性のある地域の創出への貢献が期待される。

4 廃棄物処分業者による資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化の促進(法第3章第1節)

(1)廃棄物処分業者の判断の基準となるべき事項

環境大臣は、資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化を促進するため、製造事業者等の再生部品等に対する需要の把握並びに当該需要に応じた質及び量の再生部品等の供給に関する事項、再資源化の生産性の向上のための技術の向上に関する事項、再資源化の実施の工程から排出される温室効果ガスの量を削減するための当該実施に用いられる廃棄物処理施設(一般廃棄物処理施設(廃棄物処理法第8条第1項に規定する一般廃棄物処理施設をいう。以下同じ。)又は産業廃棄物処理施設(廃棄物処理法第15条第1項に規定する産業廃棄物処理施設をいう。以下同じ。)をいう。以下同じ。)における設備の改良又はその運用の改善に関する事項、処分を行う廃棄物の数量に占める再資源化を実施する量の割合に関する目標の設定及び当該目標を達成するために計画的に取り組むべき措置に関する事項、その他再資源化事業等の高度化及び再資源化の実施の促進に関し必要な事項に関し、廃棄物処分業者の判断の基準となるべき事項を定めるものとする(法第8条第1項)。判断基準は、基本方針に即し、かつ、再資源化事業等の高度化及び再資源化の実施の状況、再資源化事業等の高度化に関する技術水準その他の事情を勘案して定めるものとする(法第8条第2項)。判断基準は、国が資源循環産業のあるべき姿への道筋を示し、再資源化に消極的であった廃棄物処分業者も含めて、産業全体の底上げを図るためのものであり、各廃棄物処分業者においては、それぞれの事項について可能な範囲での取組や段階的な実施を期待するものである。そのため、廃棄物処分業者において、再資源化の実施の状況が判断基準に規定する事項に照らして不十分な場合であっても、判断基準の施行後直ちに国による行政指導を実施するものではないが、各廃棄物処分業者においては、基本方針等を参考に、その処分を行う廃棄物の数量に占める再資源化を実施する量の割合に関する目標を設定するとともに、自らの再資源化の実施の状況を公表するなど積極的な取組の実施が期待される。国としても取組の実施に関する考え方をより具体的に示すため、廃棄物処分業者の所属する団体と連携して、説明会や研修を行うことなどについても検討していく。

判断基準で定める事項について主に期待される取組例等は下記の一から六のとおりである。

一 再生部品等に対する需要の把握及び供給に関する事項(需要に応じた再生部品等の規格及び量の把握)

・再生部品等の性状に関する日本産業規格等の標準的な規格の参照

・地方公共団体や各種団体が運営する情報プラットフォームからの再生部品等の需要及び供給先の情報収集

・自らの施設の処理能力から生産可能な再生部品等の量の把握

二 技術の向上に関する事項(生産性を向上させる技術を有する設備の導入)

・再資源化の生産性を向上させる技術動向の把握

・再資源化の生産性を向上させる技術を有する設備の導入の検討

三 温室効果ガスの量を削減するための設備の改良又はその運用の改善に関する事項(省エネ型の設備への改良及び運転の効率化)

・再資源化の工程を効率化する設備の導入

・保有する設備の運用について、管理基準の設定(定期点検の実施、運転管理マニュアルの整備等)

四 再資源化の実施の目標の設定及び当該目標を達成するための措置に関する事項(目標設定及び目標達成に向けた計画的な取組)

・処分を行う廃棄物の数量に占める再資源化を実施する量の割合に関する目標の設定

五 その他再資源化事業等の高度化及び再資源化の実施の促進に関し必要な事項(人材育成・研修・労働環境の改善)

・各種団体が実施する、法令遵守、再資源化の高度化、労働安全衛生等に関する研修の従業員の受講

六 その他再資源化事業等の高度化及び再資源化の実施の促進に関し必要な事項(再資源化の実施の状況の公表)

・各社HPや環境省への再資源化の実施の状況の報告(任意報告を含む。)を通じた公表

再資源化の実施の状況に関し、国が取組を評価する際には、再資源化を前提としていない有害物質の処理が必要な廃棄物や個人情報の保護のための処理が必要な廃棄物など、再資源化が困難な一部の廃棄物についても勘案するものとする。

また、本通知においても定義しているとおり、「再資源化」とは「廃棄物の全部又は一部を部品又は原材料その他製品の一部として利用することができる状態にすること」を指す。そのため、例えば、中間処理産業廃棄物(廃棄物処理法第12条第5項に規定する中間処理産業廃棄物をいう。以下同じ。)の一部が製品等に利用することができる状態とされていれば「再資源化」に該当するものである。こうした場合において、再資源化の実施主体は、当該中間処理産業廃棄物を製品等に利用することができる状態にした産業廃棄物処分業者であり、当該中間処理産業廃棄物を生じた中間処理業者(廃棄物処理法第12条第5項に規定する中間処理業者をいう。以下同じ。)は再資源化の実施の主体と直接みなすことはできないが、我が国の産業廃棄物処理は各地域において複数の産業廃棄物処分業者の連携のもと実施される場合も多く見受けられることから、中間処理産業廃棄物を生ずる中間処理業者の再資源化の実施の状況に関し、国が取組を評価する際には、産業廃棄物処分業者間で連携した処理についても勘案するものとする。

(2)特定産業廃棄物処分業者

環境大臣は、産業廃棄物処分業者であって、その処分を行った産業廃棄物の数量が令第1条で定める要件に該当するもの(以下「特定産業廃棄物処分業者」という。)の再資源化の実施の状況が、判断基準に照らして著しく不十分であると認めるときは、当該特定産業廃棄物処分業者に対し、その判断の根拠を示して、再資源化の実施に関し必要な措置をとるべき旨の勧告をすることができるものとしている(法第10条第1項)。また、環境大臣は、勧告を受けた特定産業廃棄物処分業者が、正当な理由がなくてその勧告に従わなかった場合において、再資源化の実施の促進を著しく阻害すると認めるときは、中央環境審議会の意見を聴いて、当該特定産業廃棄物処分業者に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができるものとする(法第10条第2項)。我が国の産業廃棄物処分の現状を見ると、比較的規模の小さい産業廃棄物処分業者が多く存在しているが、当該産業廃棄物処分業者の処分量は全体の処分量としては多くないことを踏まえ、温室効果ガス排出量の削減を実効的に促進する観点から、令第1条において、国内全体の産業廃棄物処分量の総量に対し大多数の処分量の割合を占めている、当該年度の前年度において処分(再生を含み、埋立処分及び海洋投入処分を除く。)を行った産業廃棄物(廃棄物処理法第14条第1項に規定する産業廃棄物をいう。)の数量が10,000トン以上の産業廃棄物処分業者、又は、当該年度の前年度において処分(再生を含み、埋立処分及び海洋投入処分を除く。)を行った廃プラスチック類の数量が1,500トン以上の産業廃棄物処分業者を「特定産業廃棄物処分業者」とする。特定産業廃棄物処分業者への該当性は産業廃棄物処分業者ごとに判断するものであり、国が勧告・命令を発出するに際しては各産業廃棄物処分業者が処分する廃棄物の種類、性状、事業環境等を勘案するものとする。例えば、4(1)において記載したとおり産業廃棄物処分業者間で連携した処理に加え、廃棄物の種類、性状、事業環境等に応じて再資源化の実施の状況が異なることを勘案するものとする。特定産業廃棄物処分業者に対する、国による監督等については特定産業廃棄物処分業者に係る規定にのみ及ぶものであり、廃棄物処理法に基づく権限によって実施される地方公共団体による監督等と重複又は不整合が生じるものではなく、従来の監督等については引き続き適正に対応されたい。なお、特定産業廃棄物処分業者は9で後述する法の報告・公表制度における法第38条第1項の報告の義務の対象となる。

5 高度再資源化事業計画の認定等について(第3章第2節)

(1)高度再資源化事業計画の認定

需要に応じた資源循環は、廃棄物処分業者が特定の製造事業者等の必要とする量と製品に応じた品質の再生部品等を確実に提供するもので、温室効果ガスの削減効果が高い、効率的な資源循環の一つである。しかし、製造事業者等の求める質・量の再生部品等を安定供給するためには、再資源化の対象となる特定の廃棄物を幅広く回収し一定量を確保し、製造事業者等の需要に応じた再生部品等を提供する再資源化事業を行う必要があることから、廃棄物処理の事業が複数の地方公共団体をまたぐケースが想定される。廃棄物処理法では、廃棄物処理を行う全ての地方公共団体で許可を取得する必要があるところ、廃棄物処分業者にとっては、同じ事業内容であるにも関わらず複数の地方公共団体の許可を取得しなければならないことが大きな負担となっており、事業成立の障害となっている。加えて、再資源化の対象となる特定の廃棄物を幅広く収集し一定量を確保するためには複数の事業者による共同実施が効率的となることも想定されるが、廃棄物処理法では、原則、その処理を受託した廃棄物の処理に係る再委託は禁止されている。そのため、再資源化の対象となる特定の廃棄物を幅広く収集し一定量を確保し、製造事業者等の需要に応じた再生部品等を提供する再資源化事業を促進することを目的に、再資源化のための廃棄物の収集、運搬及び処分の事業(以下「高度再資源化事業」という。)を行おうとする者は、高度再資源化事業の実施に関する計画(以下「高度再資源化事業計画」という。)を作成し、環境大臣の認定を申請することができる制度を設ける(法第11条第1項)。高度再資源化事業としては、例えば、再生部品等を利用したプラスチック製品の製造事業者等に対して、当該者が求める質及び量の再生部品等を供給するため、特定のプラスチック廃棄物のみを必要な量収集し、製品として利用できる質(不純物が入らない等)の再資源化を行う事業を高度再資源化事業として認定することを想定している。認定申請においては、従前の廃棄物処理に係る法令と同様、廃棄物の適正処理を行う計画となっていることが確認できる事項等の記載(法第11条第2項)、実施する再資源化事業や廃棄物処理施設の設置が周辺の生活環境に支障がないことや廃棄物処理施設が適切に維持管理される計画となっていることを証明する書類の提出(法第11条第3項ほか)、申請者等が必要な能力を満たすとともに欠格要件等に該当しないこと(法第11条第4項第5号)等が求められるほか、製造する再生部品等の需要先の大部分が確保されていること(法第11条第4項第2号)、事業を実施する地域との社会経済の持続的発展に資する取組がなされること(規則第8条第8号)、当該事業が国内の資源循環に資すること(規則第8条第10号)等を認定の要件としている。加えて、計画する再資源化事業について、温室効果ガス排出量及び資源循環効果の観点から、再資源化事業の実施の効率化の程度を示す指標が認定の基準を満たすことを必要としている(法第11条第4項第2号)。

(2)地方公共団体との連携

環境大臣は、高度再資源化事業計画の認定の申請があり、当該申請に係る高度再資源化事業計画に令第4条で定める事項が含まれる場合には、遅滞なく、当該事項、申請年月日及び縦覧場所を告示するとともに、法第11条第3項に規定する書類を当該告示の日から1か月間公衆の縦覧に供するものとしている(法第11条第5項)。環境大臣は、当該告示をしたときは、遅滞なくその旨を当該廃棄物処理施設の設置に関して生活環境の保全上関係がある都道府県及び市町村に通知し、期間を指定して当該都道府県及び市町村の長の生活環境の保全上の見地からの意見を聴かなければならないものとしている(法第11条第6項)。当該告示があったときは、当該廃棄物処理施設の設置に関し利害関係を有する者は、同項の縦覧期間満了の日の翌日から起算して2週間を経過する日までに、環境大臣に生活環境の保全上の見地からの意見書を提出することができるものとしている(法第11条第7項)。環境大臣は、高度再資源化事業計画の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を当該認定に係る法第11条第2項第5号に掲げる区域を管轄する都道府県知事及び市町村長に通知しなければならないものとしている(法第11条第9項)。このほか、法において義務規定をしていないが、審査の円滑化のため、国は任意の事務として、申請希望者から事前相談を受け付けている。この事前相談が行われた場合には、申請希望者から提出された高度再資源化事業計画の事業概要について、施設設置場所となる都道府県等(都道府県及び廃棄物処理法に定められた政令市中核市をいう。以下同じ。)及び市町村に対して速やかな情報共有を行う。なお、事前相談は申請希望者が任意で実施するものであるため、施設設置場所となる都道府県等及び市町村に対して、将来申請される事業に関する情報共有が必ず行われるとは限らない点に留意されたい。また、認定審査中において、法第11条第5項の規定に該当しない高度再資源化事業計画の場合であっても、国は任意の事務として、都道府県等及び市町村に対して当該高度再資源化事業計画について通知し、意見交換を行うものとする。なお、高度再資源化事業計画の認定に係る国と地方公共団体との連携については、「資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律に基づく認定制度の事務に関する手引き~国・地方公共団体の連携に関する手引き~(令和7年11月環境省環境再生・資源循環局資源循環課)」(以下「国・地方公共団体の連携に関する手引き」という。)を別途公表したので、参照されたい。

(3)変更認定・変更届出の取り扱い

法第11条第1項の認定を受けた者(以下「認定高度再資源化事業者」という。)は当該認定に係る高度再資源化事業計画のうち第11条第2項第4号から第9号に係る事項を変更しようとする場合、規則第16条に掲げられる事項を記載した申請書を作成の上、変更申請を行う必要がある。また、認定高度再資源化事業者は規則第2条に係る書類の変更を伴う場合は、変更後の書類を添付する必要がある(法第12条第1項)。なお、法第12条第1項ただし書に該当する変更内容は規則第17条に記載のとおりであり、これらの変更及び法第11条第2項第1号から第3号に係る事項の変更を行おうとする場合には規則第18条を参照し、所定の届出を行うこととする。

(4)廃棄物処理法の特例

廃棄物処理業者は、一般廃棄物の処理については全面的に、また、産業廃棄物の処理については原則として、排出者から受託した廃棄物の処理を再委託してはならない(廃棄物処理法第7条第14項及び第14条第16項)ところ、認定高度再資源化事業者は法に基づき事業を実施する場合は、受託した廃棄物の処理を再委託することができる。認定高度再資源化事業者及びその委託を受けて再資源化に必要な行為を業として実施する者(法第11条第1項の認定に係る高度再資源化事業計画(第12条第1項の規定による変更又は第2項の規定による届出に係る変更があったときは、その変更後のもの。以下「認定高度再資源化事業計画」という。)に記載された第11条第2項第6号に規定する者に限る。以下「再委託受託者」という。)は、廃棄物処理法第7条第1項若しくは第6項又は第14条第1項若しくは第6項の規定にかかわらず、これらの規定による許可を受けないで、認定高度再資源化事業計画に従って行う再資源化に必要な行為(一般廃棄物又は産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分に該当するものに限る。以下同じ。)を業として実施することができる(法第13条第1項及び第3項)。また、法第11条第2項第9号に掲げる廃棄物処理施設の設置に関する事項が記載された高度再資源化事業計画について同条第1項の認定を受けた認定高度再資源化事業者は、廃棄物処理法第8条第1項又は第15条第1項の規定にかかわらず、これらの規定による許可を受けないで、認定高度再資源化事業計画に記載された当該廃棄物処理施設を設置することができる(法第13条第9項)。なお、排出事業者が認定高度再資源化事業者に廃棄物の処理を委託した場合にあっては、産業廃棄物管理票の交付を不要とすることとした。また、認定高度再資源化事業者がその事業により発生した残渣等の産業廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合には、廃棄物処理法第12条第5項に則り、適切な委託を行い、廃棄物処理法第12条の3に則り適切に産業廃棄物管理票を交付しなければならない。

(5)認定高度再資源化事業計画に係る再資源化に必要な行為の委託

認定高度再資源化事業者は、認定高度再資源化事業計画に従って行う再資源化に必要な行為(産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分に該当するものに限る。)を再委託受託者に委託する場合には、令第5条及び規則第21条で定める基準を遵守する必要がある(法第13条第4項)。

(6)廃棄物処理法の適用

認定高度再資源化事業者又は再委託受託者は、法第13条第4項から第8項の基準に従う必要がある。認定高度再資源化事業者が一般廃棄物の収集若しくは運搬又は処分をする場合、一般廃棄物処理基準(廃棄物処理法第6条の2第2項に規定する一般廃棄物処理基準をいう。以下同じ。)に従い、一般廃棄物の収集若しくは運搬又は処分をしなければならないほか、廃棄物処理法に基づく帳簿の備付け等(廃棄物処理法第7条第15項、第16項)や名義貸しの禁止(廃棄物処理法第7条の5)などの規定について適用される(法第13条第5項)。再委託受託者が一般廃棄物の収集若しくは運搬又は処分をする場合、認定高度再資源化事業者と同様、一般廃棄物処理基準に従い、一般廃棄物の収集若しくは運搬又は処分をしなければならないほか、廃棄物処理法に基づく名義貸しの禁止(廃棄物処理法第7条の5)などの規定について適用される。なお、再委託受託者は廃棄物処理法第7条第14項の規定が適用されるため、再委託受託者は、受託した一般廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を他の者に委託することはできない(法第13条第6項)。認定高度再資源化事業者が産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分をする場合、令第6条に規定する基準に従い、産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分をしなければならないほか、廃棄物処理法に基づく処理困難時の通知(廃棄物処理法第14条第13項、第14項)、帳簿の備付け等(廃棄物処理法第14条第17項)や名義貸しの禁止(廃棄物処理法第14条の3の3)などの規定について適用される(法第13条第4項、第6項)。再委託受託者が産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分をする場合、認定高度再資源化事業者と同様、令第6条に規定する基準に従い、産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分をしなければならないほか、廃棄物処理法に基づく処理困難時の通知(廃棄物処理法第14条第13項、第14項)や名義貸しの禁止(廃棄物処理法第14条の3の3)などの規定について適用される。なお、再委託受託者は廃棄物処理法に基づく再委託の禁止(廃棄物処理法第14条第16項)の規定が適用されるため、再委託受託者は、受託した産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を他の者に委託することはできない(法第13条第6項)。このほか、認定高度再資源化事業者又は再委託受託者が一般廃棄物処理基準又は令第6条の基準に適合しない収集若しくは運搬又は処分等をした場合、廃棄物処理法に基づく改善命令(廃棄物処理法第19条の3)や措置命令(廃棄物処理法第19条の4又は第19条の5)の対象となる(法第13条第4項、第7項、第8項)。法第11条第2項第9号に掲げる事項を記載して廃棄物処理施設を設置した認定高度再資源化事業者は、廃棄物処理法における廃棄物処理施設の維持管理等(廃棄物処理法第8条の3又は第15条の2の3)、記録及び閲覧(廃棄物処理法第8条の4又は第15条の2の4)の規定が適用されるほか、改善命令等(廃棄物処理法第9条の2又は第15条の2の7)の対象となる(法第13条第10項)。

(7)独自の産業廃棄物の処理基準

5(6)のとおり、認定高度再資源化事業に基づく廃棄物の収集若しくは運搬又は処分に係る基準について、一般廃棄物については廃棄物処理法に規定する一般廃棄物処理基準が適用されるが、産業廃棄物については令第6条に規定する基準が適用される。令第6条に規定する基準は、基本的には産業廃棄物処理基準(廃棄物処理法第12条第1項に規定する産業廃棄物処理基準をいう。以下同じ。)と同等の基準であるが、認定高度再資源化事業においては、製造事業者等が必要とする質と量の再生部品等を安定的に供給することなどを踏まえ、産業廃棄物の保管数量や保管期間について基準を設けないこととしている。また、収集運搬において高度再資源化事業の実施に支障を及ぼす物と混合しないような措置(令第6条第1号イ(3))、収集運搬における表示・書面の備付けに係る規定(令第6条第1号ニ)、保管場所に屋根の設置等により高度再資源化事業の実施に適した性状で保管するための措置(令第6条第1号ト(1)(i))、消火設備の設置の措置(令第6条第1号ト(4))、適正な再資源化の実施(令第6条第2号イ)について、産業廃棄物処理基準とは異なる基準を規定している。収集運搬における表示・書面の備付けに係る規定については、5(8)のとおりである。

(8)車両・運搬船への表示・書面の備付け

認定高度再資源化事業者は、運搬車又は船舶を用いて当該認定高度再資源化事業計画に係る廃棄物の収集又は運搬を行うときは、当該廃棄物の収集又は運搬の用に供する運搬車又は船舶である旨及び収集又は運搬を行う者の氏名又は名称を当該運搬車又は船舶の外側に見やすいように表示する義務が課される。また、認定を受けたことを証する書面を備え付けるものとする。これらの規定は、運搬車両又は船舶における廃棄物の収集又は運搬を行う行為に対し、適正処理の確保の観点から、当該行為が適法である旨を客観的に確認できるようにするための措置である。一方で、当該認定高度再資源化事業計画が常時かつ即時のトレーサビリティを確保するための仕組みを有し、かつ、再委託先の事業者等について電子情報処理組織その他の情報通信の技術を利用する方法により、環境大臣が直ちに当該情報を確認することができる措置を講じている場合はこの限りでないこととしている。これは環境省が認定高度再資源化事業に係る廃棄物の収集又は運搬状況等を確認することができるようになっていることで、当該行為が法に基づく行為であるかどうかを客観的に判断できることをもって車両・運搬船への表示等の措置に代える規定であり、DX(デジタルトランスフォーメーション)を積極的に活用する事業に対してより柔軟な収集又は運搬の実施を可能とするものである。

(9)認定後の指導及び監督

認定高度再資源化事業者は、毎年6月30日までに、前年度一年間に実施した認定高度再資源化事業計画に係る高度再資源化事業の実施の状況を環境大臣に報告する必要がある(規則第20条)。また、認定高度再資源化事業者又は再委託受託者が適切に高度再資源化事業を実施していない場合は、環境大臣はその認定について変更の指示又はその認定を取り消すことができる(法第12条第3項)。高度再資源化事業計画の認定並びに認定高度再資源化事業者及び再委託受託者への指導並びに監督については、国がその責任の下、適切な運用を行う。なお、国は法の施行に必要な限度において、認定高度再資源化事業者又は再委託受託者に対し、報告の徴収や立入検査を実施することができ、適切な認定高度再資源化事業計画実施のために、認定後も指導及び監督を行う(法第44条及び第45条)。なお、認定高度再資源化事業者及び再委託受託者は廃棄物を取り扱う業務であることから、当該事業者が取り扱う廃棄物の種類に応じ、都道府県又は市町村は廃棄物処理法の施行に必要な限度において廃棄物処理法第18条第1項、第19条第1項又は第3項に基づき、報告の徴収及び立入検査を実施することができる。認定高度再資源化事業者又は再委託受託者が一般廃棄物処理基準又は法第13条第4項の令第6条で定める基準に適合しない廃棄物の収集、運搬又は処分を行った場合は、当該事業者が取り扱う廃棄物の種類に応じ、都道府県又は市町村は廃棄物処理法第19条の3に基づき改善命令を発出することができる(法第13条第7項)。加えて、認定高度再資源化事業者又は再委託受託者は産業廃棄物処理基準に代わって令第6条各号に定める基準に従い適正に事業を実施する必要があり、当該基準に適合しない産業廃棄物の保管、収集、運搬又は処分が行われた場合において、生活環境の保全上支障が生じ、又は生ずるおそれがあると認められるときは、都道府県知事は、廃棄物処理法第19条の5第1項に基づき必要な限度において、当該者に対し、期限を定めて、その支障の除去等の措置を講ずべきことを命ずることができる(法第13条第4項)。同様に、一般廃棄物の処理にあっては、認定高度再資源化事業者又は再委託受託者は一般廃棄物処理基準に従い適正に事業を実施する必要があり、当該基準に適合しない一般廃棄物の収集、運搬又は処分が行われた場合において、生活環境の保全上支障が生じ、又は生ずるおそれがあると認められるときは、市町村長は、廃棄物処理法第19条の4第1項に基づき必要な限度において、当該者に対し、期限を定めて、その支障の除去等の措置を講ずべきことを命ずることができる(法第13条第8項)。また、法第11条第2項第9号に掲げる事項が記載された高度再資源化事業計画に係る認定高度再資源化事業者は、設置される廃棄物処理施設が一般廃棄物処理施設の場合は廃棄物処理法第9条の2の適用にあっては一般廃棄物処理施設の設置者として、設置される廃棄物処理施設が産業廃棄物処理施設の場合にあって廃棄物処理法第15条の2の7の適用にあっては産業廃棄物処理施設の設置者として扱われる(法第13条第10項)。なお、これらの規定において適用される廃棄物処理法廃棄物処理法第9条の2第1項第1号、第15条の2の7第1号に規定されている「申請書」は認定高度再資源化事業計画に係る申請書とみなす。

(10)適用除外

法第11条から第14条に規定する高度再資源化事業計画において、特定家庭用機器再商品化法(平成10年法律第97号)第2条第4項に規定する特定家庭用機器が廃棄物となったものを取り扱う場合には、認定の対象外となる(法第15条)。

(11)高度再資源化事業計画の認定と廃棄物処理法の許可の扱い

既に廃棄物処理法に係る各種の許可を取得し、事業を実施している者についても、個別リサイクル法等の運用と同様に、高度再資源化事業計画として認定を受けることで認定高度再資源化事業者として事業を実施することができる。なお、廃棄物処理法の各種の許可に基づき既に事業を実施している敷地においてもその考え方は同様である。一方、法は個別リサイクル法等と異なり、廃棄物処理法に基づかない独自の処理基準を規定するなど、一部異なる基準を定めている。認定高度再資源化事業者は、認定高度再資源化事業計画の実施にあたっては法で定める各基準を満たす必要があり、事業の実施にあたって廃棄物処理法又は個別リサイクル法等の適用を受ける場合は、それぞれの規定についても順守する必要があることから、認定高度再資源化事業において必要に応じて事業の内容の区別を明確化するなどの適切な対応が求められる。なお、法において認定高度再資源化事業者に対する廃棄物処理法第7条の2、第9条、第14条の2、第15条の2の6で規定される変更の許可の特例に関する規定は設けていないことから、高度再資源化事業計画の内容によっては、併せて廃棄物処理法を含む法以外の手続きを要する場合もある。

(12)認定高度再資源化事業計画で発生する残渣の扱いについて

認定高度再資源化事業計画に従って行う再資源化工程において発生する残渣の扱いについては、当該認定高度再資源化事業者の事業活動に伴って生ずる廃棄物であると解される。また、当該残渣の処理の全部又は一部を他人に委託しようとする場合には、その委託を受ける者は5(4)の特例の対象外であることに留意されたい。

6高度分離・回収事業計画の認定等について(第3章第3節)

(1)高度分離・回収事業計画の認定

資源循環による温室効果ガスの削減効果を高めるためには、廃棄物の多くの割合を再資源化することにより、最終処分の量を減らしていくことが重要であるが、そのためには、不純物が混入せず、高純度で素材ごとに再資源化することが重要であり、廃棄物処分業者の分離・回収技術の高度化に向けた取組を迅速に促進する必要がある。他方で、このような技術の高度化については現状、一部の先進的な取組を除いて進んでおらず、このような事例が少ない中で、適正処理を満たしつつ資源循環に資する技術の高度化を判断することは容易ではないことから、一律の基準を策定して地方公共団体に委ねることが困難である。特に、廃棄物のうち、社会的に必要な製品で今後さらに廃棄物排出量の増加が見込まれており、かつ、再生部品等の需要が高い物質が含まれているものの、他の物質と混然一体として排出されるなど分離・回収に高度な技術を要するため、分離・回収されることなく、廃棄されているなど高度化の余地が高いと認められるものについては、迅速に高度な分離・回収技術を取り入れた再資源化事業の創出を図っていくことが必要である。そこで、国が全国の先進的な取組を参考にしつつ、廃棄物処分業者による実証的な取組を個別に制度面・費用面から重点的に支援していき、さらに、得られた知見を還元する好循環を作ることが重要であるため、全国的な見地から事務を実施できる国が対応することが重要で、かつ効果的であることから、高度化の余地が高いものを国が特定し、当該分野の廃棄物に係る分離・回収技術の高度化を重点的に支援していくことが重要である。そのため、廃棄物(その再資源化の生産性の向上により資源循環が促進されるものとして環境大臣が定めるものに限る。)から高度な技術を用いた有用なものの分離及び再生部品等の回収を行う再資源化のための廃棄物の処分の事業(以下「高度分離・回収事業」という。)を行おうとする者は、高度分離・回収事業の実施に関する計画(以下「高度分離・回収事業計画」という。)を作成し、環境大臣の認定を申請することができる制度を設ける(法第16条第1項)。特に高度な技術を用いた有用なものの分離及び再生部品等の回収を行う再資源化の実施が見込まれるものとして環境大臣が定める廃棄物としては、社会的に必要な製品で、今後さらに廃棄物排出量の増加が見込まれるもの、かつ、現時点で有効な再資源化工程が確立、さらに高度な技術を用いた事業が存在していることから判断することとし、法が施行される段階においては、廃太陽電池(太陽電池又はその附属品が廃棄物となったものをいう。)、廃リチウム蓄電池等(リチウム蓄電池若しくはリチウム蓄電池を使用している製品が廃棄物となったもの又はこれらを処分するために処理したものをいう。)、廃ニッケル水素蓄電池等(ニッケル水素蓄電池若しくはニッケル水素蓄電池を使用している製品が廃棄物となったもの又はこれらを処分するために処理したものをいう。)の3つを指定し(令和7年11月環境省告示第82号)、社会的要請や分離・回収技術の動向等を踏まえて、適宜追加等していくこととする。認定申請においては、高度再資源化事業と同様、廃棄物の適正処理が行われる計画となっていることが確認できる事項等の記載(法第16条第2項)、実施する再資源化事業や廃棄物処理施設の設置が周辺の生活環境に支障がないことや廃棄物処理施設が適切に維持管理される計画となっていることを証明する書類の提出(法第16条第3項ほか)、申請者等が必要な能力を満たすとともに欠格要件等に該当しないこと(法第16条第3項第6号)等が求められる。なお、高度再資源化事業計画と違い、高度分離・回収事業計画には廃棄物の収集又は運搬の工程は含まれず、産業廃棄物の再委託も認められない。環境大臣の認定を受けた者(以下「認定高度分離・回収事業者」という。)は、認定を受けた高度分離・回収事業計画(以下「認定高度分離・回収事業計画」という。)に記載した事項のうち、

・再資源化の実施方法、再資源化の生産性の向上の程度を示す指標その他高度分離・回収事業の内容(第16条第2項第4号)

・高度分離・回収事業を実施する区域(同項第5号)

・廃棄物の処分の用に供する施設の所在地、構造及び設備(同項第6号)

・廃棄物の処分の用に供する廃棄物処理施設を設置しようとする場合に記載する事項(同項第7号)

については、認定の基礎となる重要な事項であるため、これらを変更するときは、環境大臣の認定を受けなければならないこととする(法第17条第1項)。なお、その他の事項について変更があった場合は、生活環境の保全上の支障が生ずるおそれは少ないため、変更後、規則第44条で定めるところにより、遅滞なく、その旨を届け出ることで足りる(法第17条第2項)。

(2)地方公共団体との連携

環境大臣は、高度分離・回収事業計画の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を当該認定に係る法第16条第2項第5号に掲げる区域を管轄する都道府県知事及び市町村長に通知しなければならないものとしている(法第16条第4項)。環境大臣は、高度分離・回収事業計画の認定の申請があり、当該申請に係る高度分離・回収事業計画に令第4条で定める事項が含まれる場合には、遅滞なく、当該事項、申請年月日及び縦覧場所を告示するとともに、法第11条第3項に規定する書類を当該告示の日から1か月間公衆の縦覧に供するものしており、当該告示をしたときは、環境大臣は遅滞なく、その旨を当該廃棄物処理施設の設置に関して生活環境の保全上関係がある都道府県及び市町村に通知し、期間を指定して当該都道府県及び市町村の長の生活環境の保全上の見地からの意見を聴かなければならないものとしている。この告示があったときは、当該廃棄物処理施設の設置に関し利害関係を有する者は、縦覧期間満了の日の翌日から起算して2週間を経過する日までに、環境大臣に生活環境の保全上の見地からの意見書を提出することができるものとしている(法第16条第5項)。このほか、法において義務規定をしていないが、審査の円滑化のため、国は任意の事務として、申請希望者から事前相談を受け付けている。この事前相談が行われた場合には、申請希望者から提出された高度分離・回収事業計画の事業概要について、施設設置場所となる都道府県等及び市町村に対して速やかな情報共有を行う。なお、事前相談は申請希望者が任意で実施するものであるため、施設設置場所となる都道府県等及び市町村に対して、将来申請される事業に関する情報共有が必ず行われるとは限らない点に留意されたい。また、認定審査中において、法第16条第5項の規定に該当しない高度分離・回収事業計画の場合であっても、国は任意の事務として、都道府県等及び市町村に対して当該高度分離・回収事業計画について通知し、意見交換を行うものとする。なお、高度分離・回収事業計画の認定に係る国と地方公共団体との連携については、「国・地方公共団体の連携に関する手引き」を別途公表したので、参照されたい。

(3)廃棄物処理法の特例

認定高度分離・回収事業者は、廃棄物処理法第7条第6項又は第14条第6項の規定にかかわらず、これらの規定による許可を受けないで、認定高度分離・回収事業計画に従って行う再資源化に必要な行為(一般廃棄物又は産業廃棄物の処分に該当するものに限る。)を業として実施することができる(法第18条第1項)。また、法第16条第2項第7号に掲げる設置する廃棄物処理施設に関する事項が記載された高度分離・回収事業計画について同条第1項の認定を受けた認定高度分離・回収事業者は、廃棄物処理法第8条第1項又は第15条第1項の規定にかかわらず、これらの規定による許可を受けないで、認定高度分離・回収事業計画に記載された当該廃棄物処理施設を設置することができる(法第18条第5項)。

(4)廃棄物処理法の適用

認定高度分離・回収事業者は、法第18条第4項から第8項の基準に従う必要がある。認定高度分離・回収事業者が一般廃棄物の処分をする場合、一般廃棄物処理基準に従い、一般廃棄物の処分をしなければならないほか、廃棄物処理法に基づく他人へ委託の禁止(廃棄物処理法第7条第14項)、帳簿の備付け等(廃棄物処理法第7条第15項、第16項)や名義貸しの禁止(廃棄物処理法第7条の5)などの規定について適用される(法第18条第3項)。認定高度分離・回収事業者が産業廃棄物の処分をする場合、令第9条に規定する基準に従い、産業廃棄物の処分をしなければならないほか、廃棄物処理法に基づく処理困難時の通知(廃棄物処理法第14条第13項、第14項)、再委託禁止(廃棄物処理法第14条第16項)、帳簿の備付け等(廃棄物処理法第14条第17項)や名義貸しの禁止(廃棄物処理法第14条の3の3)などの規定について適用される(法第18条第2項、第3項)。このほか、認定高度分離・回収事業者が一般廃棄物処理基準又は令第9条の基準に適合しない処分等をした場合、廃棄物処理法に基づく改善命令(廃棄物処理法第19条の3)や措置命令(廃棄物処理法第19条の5)の対象となる(法第18条第2項、第4項)。法第16条第2項第7号に掲げる事項を記載して廃棄物処理施設を設置した認定高度分離・回収事業者は、廃棄物処理法における廃棄物処理施設の維持管理等(廃棄物処理法第8条の3又は第15条の2の3)、記録及び閲覧(廃棄物処理法第8条の4又は第15条の2の4)の規定が適用されるほか、改善命令等(廃棄物処理法第9条の2又は第15条の2の7)の対象となる(法第18条第6項)。

(5)独自の産業廃棄物の処理基準

6(4)のとおり、認定高度分離・回収事業に基づく廃棄物の処分に係る基準について、一般廃棄物については一般廃棄物処理基準が適用されるが、産業廃棄物については令第9条に規定する基準が適用される。令第9条に規定する基準は、基本的には産業廃棄物処理基準と同等の基準であるが、高度分離・回収事業の実施に支障を及ぼす物と混合しないような措置(令第9条柱書において規定の例によることとした令第6条第1号イ⑶)、適正な再資源化の実施(令第9条第1号)、消火設備の設置の措置(令第9条第2号ニ)について、産業廃棄物処理基準とは異なる基準を規定している。さらに、規則第32条により定める廃棄物ごとに、産業廃棄物の処分に係る生活環境の保全のための方法を定めている(規則第51条)。火災の発生又は延焼のおそれのある産業廃棄物を扱う場合に、早期の消火を行うことのできる検出設備の設置等を規定するほか、熱分解を行う場合の基準を告示で定めている。

(6)認定後の指導及び監督

認定高度分離・回収事業者は、毎年6月30日までに、前年度一年間に実施した認定高度分離・回収事業計画に係る高度分離・回収事業の実施の状況を環境大臣に報告する必要がある(規則第46条)。また、認定高度分離・回収事業者が適切に高度分離・回収事業を実施していない場合は、環境大臣はその認定について変更の指示又はその認定を取り消すことができる(法第17条第3項)。認定高度分離・回収事業計画の認定及び当該計画に基づく認定高度分離・回収事業者への指導及び監督については、国がその責任の下、適切な運用を行う。なお、国は法の施行に必要な限度において、認定高度分離・回収事業者に対し、報告の徴収や立入検査を実施することができ、適切な認定高度分離・回収事業実施のために、認定後も指導及び監督を行う(法第44条及び第45条)。なお、認定高度分離・回収事業は廃棄物を取り扱う業務であることから、当該事業者が取り扱う廃棄物の種類に応じ、都道府県又は市町村は廃棄物処理法の施行に必要な限度において廃棄物処理法第18条第1項、第19条第1項又は第3項に基づき、報告の徴収及び立入検査を実施することができる。認定高度分離・回収事業者が一般廃棄物処理基準又は法第18条第2項の令第9条で定める基準に適合しない廃棄物の処分を行った場合は、当該事業者が取り扱う廃棄物の種類に応じ、都道府県又は市町村は廃棄物処理法第19条の3に基づき改善命令を発出することができる(法第13条第7項)。加えて、認定高度分離・回収事業者は産業廃棄物処理基準に代わって令第9条各号に定める基準に従い適正に事業を実施する必要があり、当該基準に適合しない産業廃棄物の保管又は処分が行われた場合において、生活環境の保全上支障が生じ、又は生ずるおそれがあると認められるときは、都道府県知事は、廃棄物処理法第19条の5第1項に基づき必要な限度において、当該者に対し、期限を定めて、その支障の除去等の措置を講ずべきことを命ずることができる(法第18条第2項)。同様に、一般廃棄物の処理にあっては、認定高度分離・回収事業者は廃棄物処理法に定める一般廃棄物処理基準に従い適正に事業を実施する必要があり、当該基準に適合しない一般廃棄物の処分が行われた場合において、生活環境の保全上支障が生じ、又は生ずるおそれがあると認められるときは、市町村長は、廃棄物処理法第19条の4第1項に基づき必要な限度において、当該者に対し、期限を定めて、その支障の除去等の措置を講ずべきことを命ずることができる(法第13条第8項)。また、法第16条第2項第7号に掲げる事項が記載された高度分離・回収事業計画に係る認定高度分離・回収事業者は、設置される廃棄物処理施設が一般廃棄物処理施設の場合は廃棄物処理法第9条の2の適用にあっては一般廃棄物処理施設の設置者として、設置される廃棄物処理施設が産業廃棄物処理施設の場合にあって廃棄物処理法第15条の2の7の適用にあっては産業廃棄物処理施設の設置者として扱われる(法第18条第6項)。なお、これらの規定において適用される廃棄物処理法第9条の2第1号、第15条の2の7第1号に規定されている「申請書」は認定高度分離・回収事業計画に係る申請書とみなす。

(7)高度分離・回収事業計画の認定と廃棄物処理法の許可の扱い

既に廃棄物処理法に係る各種の許可を取得し、事業を実施している者についても、個別リサイクル法等の運用と同様に、認定高度分離・回収事業者として事業を実施することができる。なお、廃棄物処理法の各種の許可に基づき既に事業を実施している敷地においてもその考え方は同様である。一方、法は個別リサイクル法等と異なり、廃棄物処理法に基づかない独自の処理基準を規定するなど、一部異なる基準を定めている。特に認定高度分離・回収事業計画に基づき、廃太陽電池の熱分離を行う場合にあっては、その処理基準の適用にあたっての差異が大きくなっている。認定高度分離・回収事業者は、認定高度分離・回収事業計画の実施にあたっては法で定める各基準を満たす必要があり、事業の実施にあたって廃棄物処理法又は個別リサイクル法等の適用をうける場合は、それぞれの規定についても順守する必要があることから、認定高度分離・回収事業において必要に応じて事業の内容の区別を容易化するなどの適切な対応が求められる。なお、法において認定高度分離・回収事業者に対する廃棄物処理法第7条の2、第9条、第14条の2、第15条の2の6で規定される変更の許可の特例に関する規定は設けていないことから、高度分離・回収事業計画の内容によっては、併せて廃棄物処理法を含む法以外の手続きを要する場合もある。

(8)認定高度分離・回収事業計画で発生する残渣の扱いについて

5(12)に準拠されたい。

7 再資源化工程高度化計画の認定等について(第3章第4節)

(1)再資源化工程高度化計画の認定

資源循環による温室効果ガスの削減効果をより高めていくためには、廃棄物処理施設への高効率な設備導入等によって再資源化の工程による温室効果ガス排出量を削減していくことが重要であるが、当該導入等にあたっては廃棄物処理法の手続きが必要となる場合が多いため、このような設備導入を行うことが廃棄物処理業者にとって投資判断の阻害要因となっているのが現状である。このため、再資源化に係る温室効果ガスの削減の取組に係る知見の蓄積が難しく、このような再資源化工程の効率化と生活環境の保全を両立する設備導入を適切に評価することは容易ではないことから、一律の基準を策定して地方公共団体に委ねることが困難である。そこで、国が、先進的な高度な設備導入を重点的に支援し、さらに、そこから得られた知見を還元する好循環を作ることが重要であり、効果的である。そのため、廃棄物処理施設の設置者であって、当該廃棄物処理施設に再資源化の実施の工程を効率化するための設備その他の再資源化の実施の工程から排出される温室効果ガスの量の削減に資する設備の導入(以下「再資源化工程の高度化」という。)を行おうとするものは、当該再資源化工程の高度化に関する計画(以下「再資源化工程高度化計画」という。)を作成し、環境大臣の認定を申請することができる制度を設ける(法第20条第1項)。再資源化工程の高度化としては、例えば、画像や近赤外線センサーにより得られた情報を基にAI技術を用いて素材、形状、色等を識別し、ロボットを用いて選別を行う高効率な分別設備の導入を再資源化工程の高度化として認定することを想定している。これにより、選別・分別の工程を大幅に省略できる、すなわち、同一の量の廃棄物を選別・分別するのに必要なエネルギー消費量を減少させることができる(=再資源化の実施の工程を省エネ化)ため、脱炭素化に資するものである。本制度は、既設の廃棄物処理施設の設備の向上を企図するものであるため、申請者は、廃棄物処理施設の設置の許可を受けてこれを設置している者に限っている。また、認定によって新たに廃棄物の処理の事業を行うものでもないことから、単に「再資源化工程の高度化」とする略称を置いている。

(2)地方公共団体との連携

環境大臣は、再資源化工程高度化計画の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を当該認定に係る廃棄物処理施設の所在地を管轄する都道府県知事に通知するものとしている(法第20条第4項)。再資源化工程高度化計画の認定にあっては、既存施設に係る変更許可を受けたものとみなすため、この認定を受けた者に関する指導及び監督等の権限は地方公共団体が有する。そのため、当該認定に係る廃棄物処理施設の所在地を管轄する都道府県知事への通知とともに、認定に関連する資料を送付する。環境大臣は、再資源化工程高度化計画の認定の申請があり、当該申請に係る再資源化工程高度化計画に令第4条で定める事項が含まれる場合には、遅滞なく、法第20条第2項第4号及び第5号に掲げる事項、申請年月日及び縦覧場所を告示するとともに、法第11条第3項に準用する書類を当該告示の日から1か月間公衆の縦覧に供するものしており、当該告示をしたときは、環境大臣は遅滞なく、その旨を再資源化工程高度化計画の対象となる廃棄物処理施設における設備の導入に関して生活環境の保全上関係がある都道府県及び市町村に通知し、期間を指定して当該都道府県及び市町村の長の生活環境の保全上の見地からの意見を聴かなければならないものとしている。この告示があったときは、再資源化工程高度化計画の対象となる廃棄物処理施設における設備の導入の設置に関し利害関係を有する者は、縦覧期間満了の日の翌日から起算して2週間を経過する日までに、環境大臣に生活環境の保全上の見地からの意見書を提出することができるものとしている(法第20条第5項)。このほか、法において義務規定をしていないが、審査の円滑化のため、国は任意の事務として、申請希望者から事前相談を受け付けている。この事前相談が行われた場合には、申請希望者から提出された再資源化工程高度化計画の事業概要について、施設設置場所となる都道府県等及び市町村に対して速やかな情報共有を行う。なお、事前相談は申請希望者が任意で実施するものであるため、施設設置場所となる都道府県等及び市町村に対して、将来申請される事業に関する情報共有が必ず行われるとは限らない点に留意されたい。また、認定審査中において、法第20条第5項の規定に該当しない再資源化工程高度化計画の場合であっても、国は任意の事務として、都道府県等及び市町村に対して当該再資源化工程高度化計画について通知し、意見交換を行うものとする。なお、再資源化工程高度化計画の認定に係る国と地方公共団体との連携については、「国・地方公共団体の連携に関する手引き」を別途公表したので、参照されたい。

(3)廃棄物処理法の特例

認定再資源化工程高度化計画実施者は、当該認定を受けた再資源化工程高度化計画(以下「認定再資源化工程高度化計画」という。)に従って行う設備の導入については、廃棄物処理法第9条第1項又は第15条の2の6第1項の許可を受けたものとみなす(法第21条)。なお、廃棄物処理法第15条の2の6において準用する第9条第3項の規定により、産業廃棄物処理施設の設置者は、廃棄物処理法第15条の2の6第1項ただし書の廃棄物処理法施行規則で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事等に届け出なければならないところ、当該軽微な変更が記載された再資源化工程高度化計画の認定を受けた認定再資源化工程高度化計画実施者においては、当該届出を不要とした。また、本特例は、取り扱う廃棄物の種類に係る変更等、各種廃棄物処理業の変更を伴う変更を想定したものではないことに留意されたい。

(4)廃棄物処理法の適用

7(3)のとおり、認定再資源化工程高度化計画に従って行う設備の導入について、廃棄物処理法に基づく廃棄物処理施設の変更許可を受けたものとみなされる。認定後において、認定再資源化工程高度化計画実施者は、廃棄物処理法に基づく各種基準が適用される(法に基づく独自の基準はない)。

(5)認定後の指導及び監督

認定再資源化工程高度化計画実施者への各規準の適用にあっては、認定高度再資源化事業者及び認定高度分離・回収事業者への基準適用と異なり、廃棄物処理法における基準が適用され、法独自の規定は設けていない。そのため、認定再資源化工程高度化計画実施者は、その設備の導入後、廃棄物処理法第8条の2第5項(廃棄物処理法第9条第2項において準用する場合を含む。)又は廃棄物処理法第15条の2第5項(法第15条の2の6第2項において準用する場合を含む。)の規定による検査を受け、当該廃棄物処理施設が当該許可に係る申請書に記載した設置に関する計画に適合していると認められた後でなければ、これを使用してはならない。なお、これらの規定において適用される廃棄物処理法第8条の2第5項(廃棄物処理法第9条第2項において準用する場合を含む。)又は廃棄物処理法第15条の2第5項(法第15条の2の6第2項において準用する場合を含む。)に規定されている「申請書」は認定再資源化工程高度化計画に係る申請書とみなす。

8 登録調査機関について(第3章第5節)

国は、申請された高度再資源化事業計画等について、認定の審査をするが、高度再資源化事業計画等の内容のうち、法第11条第2項第4号、第16条第2項第4号及び法第20条第2項第4号に規定する指標に関する部分の調査を、環境大臣の登録を受けた者(以下「登録調査機関」という。)に行わせることができる(法第22条第1項)。この登録調査機関の登録については、調査業務をする者の申請により行う(法第22条第2項)。登録に当たり、調査業務を適確に行うための基準として、業務を適確に行うために必要な体制が整備されていること等を満たしていることが必要である(規則第60条)。必要な体制の整備については、単に職員を配置していればよいのではなく、業務を適確に遂行できる能力を有することや、調査の公平性が担保されることなどが求められる。また、欠格要件に該当しないことも求められる(法第24条第1項第2号)。なお、業務をするためには登録を受けるほか、業務規程の認可を受ける必要がある。申請に当たり、業務規程の認可申請を併せて行うことで、基準に適合しているかを審査する。

登録調査機関については、秘密保持義務(法第32条)があるほか、財務諸表等の備付け及び閲覧等(法第31条)、帳簿の記載(法第36条)が必要となる。登録調査機関は、業務を継続する場合、5年ごとに登録を更新する必要がある(法第25条、令第11条)。

9 再資源化の実施の状況の報告等について(第4章)

法は、廃棄物処分業者による再資源化事業等の高度化によって資源循環を促進していくという目的のもと、製造事業者等に対しても、その生産する製品について、再生部品等を原材料として活用するよう努めるとともに、需要に応じた資源循環に努めるよう責務規定を設けることとしている。この点、今後、需要に応じた資源循環を促進していくものの、現在のように業界全体の再資源化の実施の状況が低調であり、かつ、そのため当該状況の広報についても低調であるままであれば、一般の市民又は再生部品等の提供元を探す製造事業者等が、再資源化を積極的に実施する廃棄物処分業者を知ることは難しく、また、廃棄物処分業者の間でも、自己の再資源化の実施の状況が全体の再資源化事業等の高度化にどの程度貢献できているかを知ることも難しいこととなり、製造事業全体の底上げにつながっていかない。したがって、国として、製造事業者等の再資源化の概況について情報を得て、これを公表していく必要がある。また、このような情報を国が把握することで、判断の基準となるべき事項に照らした各廃棄物処分業者への指導等の前提となる再資源化の実施の状況を確認することも可能となる。また、集約された廃棄物処分業者の再資源化の概況について情報を活用することにより、再生部品等の利用を検討する製造事業者等の取組を加速化することが可能となる。そのため、特定産業廃棄物処分業者に対して、毎年度、産業廃棄物の種類及び処分の方法の区分ごとに、その処分を行った産業廃棄物の数量、その再資源化を実施した当該産業廃棄物の数量等を環境大臣に報告しなければならないこととする規定を設ける(法第38条第1項)。また、その期日については、毎年度6月30日までに報告しなければいけないこととする。なお、この規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者に対しては二十万円以下の過料に処する罰則を設けている(法第53条第1項第3号)。ただし、施行後の初年度に当たる、令和8年に令和7年度分の実績を報告する場合の運用においては、特定産業廃棄物処分業者における負担の増加等を考慮し、柔軟な運用とすることとしている。報告させる事項については、

・産業廃棄物の種類に応じ、

・その処分の区分ごとに、

・報告する年度の前年度の処分を行った産業廃棄物の数量及び再資源化した産業廃棄物の数量

を報告必須事項とするが、本制度が製造事業者等との連携等の推進も目的としていることから、追加で任意の事項も報告できるものとしている。

また、報告義務の対象とする特定産業廃棄物処分業者以外の産業廃棄物処分業者の中にも、再生部品等の提供元を探す製造事業者等との連携を企図し、環境大臣による公表を求めるものがいることが想定される。そこで、産業廃棄物処分業者(特定産業廃棄物処分業者を除く。)についても、同様の内容を環境大臣に報告できることとしている(法第38条第2項)ほか、他の廃棄物の処分を行う者も任意で報告できることとする。

なお、いずれの報告においても、その方法は紙媒体及びインターネットを利用した手段を可能とする。

一方で、特定産業廃棄物処分業者の業態によっては、報告事項を公表することで、当該特定産業廃棄物処分業者の権利、競争上の地位等の権利利益が害されるおそれがあることから、個別の特定産業廃棄物処分業者から請求があり、環境大臣がその請求に理由があると判断した場合には、報告事項の公表に係る代替措置を講ずることとする(法第39条)。代替措置については、具体的な数量に代えて、再資源化を実施した産業廃棄物の数量が処分を行った産業廃棄物の数量に占める割合として規則第69条で定める方法により算定される割合をもって公表することを想定している。

環境大臣は、報告された事項について公表するものとする。公表の趣旨が、一般の市民又は再生部品等の提供元を探す製造事業者等に知らせることにあることからすれば、報告された事項を、個別の特定産業廃棄物処分業者の名称に紐付ける必要があるため、公表は、名称と報告された事項を一体的に行うものとする(法第40条)。また、公表の方法については、規則第71条により、遅滞なく、インターネットを利用して公衆の閲覧に供する方法を定めることを予定している。

10 関連法令の改正について

規則の施行にあわせて、以下の関係法令についても改正を行っている。

・廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(昭和46年厚生省令第35号)の一部改正

・環境省の所管する法令に係る民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律施行規則(平成17年環境省令第9号)の一部改正

・環境省の所管する法律の規定に基づく立入検査等をする国の職員の携帯する身分を示す証明書の様式を定める省令(令和6年環境省令第17号)の一部改正

廃棄物処理法施行規則については、第1条の7の2で定める一般廃棄物の熱分解を行う熱分解設備の構造について改正を行い、認定高度分離・回収事業計画に記載された施設の適用にあっては、規則第51条の基準を適用させることとし、第8条の19第11号で定める産業廃棄物管理票の交付を要しない場合について改正を行い、認定高度再資源化事業者及び再委託受託者へ委託する場合を追加し、及び第13条の2第1号で定める適正な有害使用済機器の保管を行うことができる者について改正を行い、認定高度再資源化事業者及び再委託受託者を追加した。

また、環境省の所管する法令に係る民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律施行規則については、別表第1及び別表第2を改正し、廃棄物処理法の運用と同様に、契約書面等の保管等を電子で行うことを認めた。加えて、環境省の所管する法律の規定に基づく立入検査等をする国の職員の携帯する身分を示す証明書の様式を定める省令を改正し、国の職員の立入検査票について法も併せて記載できることとした。

11 その他

今般の法の施行に当たり、基本方針等に即した取組を実施するとともに、循環型社会の形成に向けた人材育成・相互連携等の促進や地域資源を活用した具体的な資源循環の取組の実施に向け、国が開催する会議等への積極的な参加や各都道府県においては貴管下市町村へ当該会議等への参加を促すなど、脱炭素化と資源循環の取組を一体的に促進するための取組を率先して実施されたい。また、全国で実施することとしている資源循環自治体フォーラム等の関係者間の連携を促す取組も活用されたい。

法の施行にあたっては、全国の関係者への説明会の実施等を行っているところであり、実効的な制度の実現に向けて引き続き積極的に御協力いただきたい。あわせて、法に基づく認定制度について、法の趣旨を踏まえた御理解をいただきたい。

以上

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