廃棄物の処理及び清掃に関する法律

「規制改革実施計画」(平成25年6月14日閣議決定)において平成25年上期に講ずることとされた措置(廃棄物の該当性判断における取引価値の解釈の明確化)について<平成25年6月28日>

「規制改革実施計画」(平成25年6月14日閣議決定)において平成25年上期に講ずることとされた措置(廃棄物の該当性判断における取引価値の解釈の明確化)について

事務連絡
平成25年6月28日
各都道府県・政令市廃棄物行政主管部(局)御中
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課

産業廃棄物行政の推進につきましては、日頃より御尽力いただき、厚く御礼申し上げます。

さて、「規制改革実施計画」(平成25年6月14日閣議決定)において、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号。以下「法」という。)の適用に関して、廃棄物に該当するか否かの判断に当たっては、「販売価格より運送費が上回ることのみにより、経済合理性がなく取引価値がないと判断するものではない」旨の文書を発出することとされたところです。

これに関しては、従前より、「行政処分の指針について」(平成25年3月29日付け環廃産発第1303299号環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課長通知)等により、廃棄物該当性の判断は、その物の性状、排出の状況、通常の取扱い形態、取引価値の有無及び占有者の意思等を総合的に勘案して行うべき旨を通知してきたところですが、今般、この趣旨を改めて周知するため、「規制改革通知に関するQ&A集」(平成17年7月4日付け環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課事務連絡別添)を下記のとおり改訂いたしましたので、連絡するとともに、改訂後のQ&A集を別添のとおり送付いたします。

「規制改革通知に関するQ&A集」(平成17年7月4日付け環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課事務連絡別添)のQ10の次に次のように加える。

Q11.有償で譲り受ける者が占有者となる時点以前についての廃棄物該当性はどうなるのか。例えば収集運搬については、輸送費が売却代金を上回っている場合には産業廃棄物の収集運搬と判断されるのか。
A.取引価値を有すると判断するための基準として、本通知において示した「行政処分の指針」においては「客観的に見て当該取引に経済的合理性があること」としているが、販売価格より運送費が上回ることのみをもってただちに「経済的合理性がない」と判断するものではなく、「行政処分の指針」第1の4(2)①エに従い判断する必要がある。なお、廃棄物該当性の判断については、法の規制の対象となる行為ごとに、その着手時点における客観的状況から、物の性状、排出の状況、通常の取扱い形態、取引価値の有無及び占有者の意思等を総合的に勘案して判断する必要があるものであり、引渡し側から譲り受ける者までの間の収集運搬についても、上述の総合的な判断が必要である。

Q12.再生利用又はエネルギー源として利用するために有償で譲り受ける者が、引渡し側の排出事業場等に譲り受ける物を引取りに行く場合、「再生利用又はエネルギー源として利用するために有償で譲り受ける者が占有者となった時点」は譲り受ける者が当該物の引渡しを受けた時点と解してよいか。
A.お見込みのとおり。ただし、本通知は、有償で譲り受ける者が占有者となった時点以降については廃棄物に該当しないと判断しても差し支えないことを示したのであり、当該時点以降の廃棄物該当性の判断については、本通知中の2及び3で示したとおりに行うものである。

規制改革通知に関するQ&A集

(平成17年3月25日付け環廃産発第050325002号環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課長通知)
平成17年7月4日
環境省廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課

改正:
平成25年3月29日
平成25年6月28日

Ⅰ Q&Aの趣旨

本Q&Aは、平成17年3月25日付け環廃産発第050325002号環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課長通知(以下「規制改革通知」という。)の運用に当たっての一般的な考え方を示したものである。したがって、実際の事例にこの考え方をどのように当てはめるかについては、都道府県等において、規制改革通知の趣旨を踏まえて個別具体的に判断されることとなる。

Ⅱ Q&A

第一 貨物駅等における産業廃棄物の積替え・保管に係る解釈の明確化

1 産業廃棄物のコンテナ輸送の定義

産業廃棄物のコンテナ輸送とは、コンテナ(貨物の運送に使用される底部が方形の器具であつて、反復使用に耐える構造及び強度を有し、かつ、機械荷役、積重ね又は固定の用に供する装具を有するもの)であって、日本工業規格Z1627その他関係規格等に定める構造・性能等に係る基準を満たしたものに産業廃棄物又は産業廃棄物が入った容器等を封入したまま開封することなく輸送することをいうこと。

2 産業廃棄物収集運搬業の許可の範囲について

産業廃棄物のコンテナ輸送を行う過程で、貨物駅又は港湾において輸送手段を変更する作業のうち、次の(1)及び(2)に掲げる要件のいずれも満たす作業については産業廃棄物のコンテナ輸送による運搬過程にあるととらえ、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(昭和46年政令第300号。以下「令」という。)第6条第1項第1号ロ若しくは第6条の5第1項第1号ロに規定する積替え(以下単に「積替え」という。)又は令第6条第1項第1号ハ若しくは第6条の5第1項第1号ハに規定する保管(以下単に「保管」という。)に該当しないと解するものとすること。

(1)封入する産業廃棄物の種類に応じて当該産業廃棄物が飛散若しくは流出するおそれのない水密性及び耐久性等を確保した密閉型のコンテナを用いた輸送において、又は産業廃棄物を当該産業廃棄物が飛散若しくは流出するおそれのない容器に密封し、当該容器をコンテナに封入したまま行う輸送において、輸送手段の変更を行うものであること。

(2)当該作業の過程で、コンテナが滞留しないものであること

Q1.

「コンテナが滞留しない」か否かに関して、例えば鉄道輸送の場合に、完全予約制により積載する列車・積載量等が予め決まっているコンテナを、積載する予定の列車が到着するホームに置いて、数時間後に到着する列車への積み込みを待っている状態は「滞留」にあたらないと解してよいか。

A.貴見のとおり。

Q2.

船舶が着岸する直前に船舶に積み込む予定のコンテナを埠頭に置いておくことは、コンテナの滞留にあたるか。

A.コンテナの数が船舶に積み込める数を超えていなければ滞留にはあたらない。

第二汚泥の脱水施設に関する廃棄物処理法上の取扱いの明確化

令第7条に規定する産業廃棄物処理施設については、昭和46年10月25日付け環整第45号厚生省環境衛生局環境整備課長通知「廃棄物の処理及び清掃に関する法律の運用に伴う留意事項について」中第2の12において「いずれも独立した施設としてとらえ得るものであって、工場又は事業場内のプラント(一定の生産工程を形成する装置をいう。)の一部として組み込まれたものは含まない」としてきたところであるが、汚泥の脱水施設に関する法上の取扱いについて、その運用を以下のとおりとすること。

1 次の(1)から(3)に掲げる要件をすべて満たす汚泥の脱水施設は、独立した施設としてとらえ得るものとはみなされず、令第7条に規定する産業廃棄物処理施設に該当しないものとして取扱うこととすること。

(1)当該脱水施設が、当該工場又は事業場内における生産工程本体から発生した汚水のみを処理するための水処理工程の一装置として組み込まれていること。

(2)脱水後の脱離液が水処理施設に返送され脱水施設から直接放流されないこと、事故等により脱水施設から汚泥が流出した場合も水処理施設に返送され環境中に排出されないこと等により、当該脱水施設からの直接的な生活環境影響がほとんど想定されないこと。

(3)当該脱水施設が水処理工程の一部として水処理施設と一体的に運転管理されていること。

2 上記1(1)から(3)に掲げる要件を満たす脱水施設における産業廃棄物たる汚泥の発生時点は、従前のとおり当該脱水施設で処理する前とすること。

3 廃油の油水分離施設、廃酸又は廃アルカリの中和施設等汚泥の脱水施設以外の処理施設についても、上記と同様の考え方により令7条に規定する産業廃棄物処理施設に該当するか否かを判断するものとすること。

4 従来法第15条第1項の許可が必要な産業廃棄物処理施設として扱われてきた汚泥の脱水施設等について、上記1(1)から(3)に掲げる要件をすべて満たし、令第7条に規定する産業廃棄物処理施設に該当しないことが明らかとなった場合には、法第15条の2の5第3項において準用する第9条第3項に定める廃止届出の提出を求めるなどして法の適用関係を明らかにするよう取り扱われたいこと。

Q3.

工場又は事業場内に設置されているが生産工程とはパイプライン等で結合されていない脱水施設であっても、工場又は事業場内における生産工程から発生した汚水のみを処理する場合には本通知の対象となるものと解してよいか。

A.物理的に生産工程と結合されていない場合には、独立した施設としてとらえ得るものであるため、本通知の対象とはならない。

Q4.

泥水式シールド工事等の泥水循環工法において発生する泥水や、ダム工事の骨材製造工程において発生する濁水の処理施設の一装置として脱水施設が組み込まれている場合、これらを「一定の生産工程」としてとらえうると解してよいか。

A.「一定の生産工程」は、製品の製造工程に限定されるものではなく、建設工事の工程も該当しうる。すなわち、泥水式シールド工事等の泥水循環工法やダム工事の骨材製造工程における脱水施設も、これが当該建設工事の本体工程と一体不可分の工程を形成しており、かつ、1(1)~(3)に掲げる要件を全て満たしているものについては、令第7条に規定する産業廃棄物処理施設に該当しないものとして取扱うこととする。

Q5.

「当該工場又は事業場内における生産工程本体」であれば、別法人による生産工程本体から発生した汚水が混入しているケースも該当すると解してよいか。

A.当該生産工程本体と水処理施設及びその一装置として組み込まれている脱水施設が全体として一体不可分の工程を形成している場合には、該当しうる。

Q6.

汚染土壌を浄化する事業や砂利を洗浄する事業の浄化・洗浄工程における汚泥の脱水施設も、本通知の対象となるものと解してよいか。

A.これらの事業の生産工程本体は廃棄物に該当しないものを浄化・洗浄するものであり、汚泥の脱水施設がこの本体工程と一体不可分の工程を形成している場合には、製造工程の一環となっている汚泥の脱水施設と同様に取り扱うができることから、本通知の対象となる。

Q7.

浄水場・下水処理場における水処理(沈殿池等)で発生する汚泥の脱水施設については、本通知の対象となるものと解してよいか。

A.水処理工程そのものを生産工程とみなすことは適当でないため、本通知の対象とはならない。

第三企業の分社化等に伴う雇用関係の変化に対応した廃棄物処理法上の取扱いの見直し

1 事業者が自らその産業廃棄物の処理を行うに当たって、その業務に直接従事する者(以下「業務従事者」という。)については、次の(1)から(5)に掲げる要件をすべて満たす場合には、当該事業者との間に直接の雇用関係にある必要はないこと。

(1)当該事業者がその産業廃棄物の処理について自ら総合的に企画、調整及び指導を行っていること。

(2)処理の用に供する処理施設の使用権限及び維持管理の責任が、当該事業者にあること(令第7条に掲げる産業廃棄物処理施設については当該事業者が法第15条第1項の許可を取得していること。)。

(3)当該事業者が業務従事者に対し個別の指揮監督権を有し、業務従事者を雇用する者との間で業務従事者が従事する業務の内容を明確かつ詳細に取り決めること。またこれにより、当該事業者が適正な廃棄物処理に支障を来すと認める場合には業務従事者の変更を行うことができること。

(4)当該事業者と業務従事者を雇用する者との間で、法に定める排出事業者に係る責任が当該事業者に帰することが明確にされていること。

(5)(3)及び(4)についての事項が、当該事業者と業務従事者を雇用する者との間で労働者派遣契約等の契約を書面にて締結することにより明確にされていること。

2 なお、事業の範囲としては、上記(3)に掲げる当該事業者による「個別の指揮監督権」が確実に及ぶ範囲で行われる必要があり、例えば当該事業者の構内又は建物内で行われる場合はこれに該当するものと解して差し支えないこと。

Q8.

事業の範囲として構外又は建物外で行われる場合で「個別の指揮監督権」が確実に及ぶことはありうるのか。

A.構外又は建物外で行われる場合には、一般的には個別の指揮監督権が及ぶと認めることは難しいと考えるが、実質的に構内又は建物内と同等の指揮監督権が及ぶと認められる客観的要素があれば、本通知が適用可能である。御質問のケースについては、本通知の趣旨を踏まえ、都道府県等により個別具体的に判断されることとなる。

第四「廃棄物」か否か判断する際の輸送費の取扱い等の明確化

1 産業廃棄物の占有者(排出事業者等)がその産業廃棄物を、再生利用又は電気、熱若しくはガスのエネルギー源として利用するために有償で譲り受ける者へ引渡す場合においては、引渡し側が輸送費を負担し、当該輸送費が売却代金を上回る場合等当該産業廃棄物の引渡しに係る事業全体において引渡し側に経済的損失が生じている場合であっても、少なくとも、再生利用又はエネルギー源として利用するために有償で譲り受ける者が占有者となった時点以降については、廃棄物に該当しないと判断しても差し支えないこと。

2 上記1の場合において廃棄物に該当しないと判断するに当たっては、有償譲渡を偽装した脱法的な行為を防止するため、「行政処分の指針」(平成25年3月29日付け環廃産発第1303299号本職通知)第一の4の(2)において示した各種判断要素を総合的に勘案する必要があるが、その際には、次の点にも留意する必要があること。

(1)再生利用にあっては、再生利用をするために有償で譲り受ける者による当該再生利用が製造事業として確立・継続しており、売却実績がある製品の原材料の一部として利用するものであること。

(2)エネルギー源としての利用にあっては、エネルギー源として利用するために有償で譲り受ける者による当該利用が、発電事業、熱供給事業又はガス供給事業として確立・継続しており、売却実績がある電気、熱又はガスのエネルギー源の一部として利用するものであること。

(3)再生利用又はエネルギー源として利用するための技術を有する者が限られている、又は事業活動全体としては系列会社との取引を行うことが利益となる等の理由により遠隔地に輸送する等、譲渡先の選定に合理的な理由が認められること。

3 なお、廃棄物該当性の判断については、上述の「行政処分の指針」第一の4の(2)の②において示したとおり、法の規制の対象となる行為ごとにその着手時点における客観的状況から判断されたいこと。

Q9.

再生利用が予定されている産業廃棄物について、再生利用の入口となる、引渡し(輸送)の過程で廃棄物処理法の規制を及ぼすのは、円滑なリサイクル市場の発展を阻害するのではないか。

A.廃棄物処理法が他人に有償で売却することができない物を廃棄物としてとらえて規制を及ぼしているのは、たとえそれが他者に引き渡した後に再生処理等により有償で売却できるものになるとしても、今その物を占有している者にとって不要である場合、ぞんざいに扱われ生活環境保全上の支障を生じるおそれがあることによるものである。このように、廃棄物について、いずれ有償売却されることや再生利用されることを理由に廃棄物処理法の規制を及ぼさないことは不適切であり、再生利用するために有償で譲り受ける者が占有者となるまでは、廃棄物処理法の規制を適用する必要がある。

Q10.

ガソリンスタンドや自動車整備工場、各種工場から排出される廃油(廃潤滑油等)の大部分は、廃油再生業者によって回収され、燃料として再生利用されている。排出事業者と廃油再生業者との間の取引は、回収量や運搬距離によっては廃油再生業者が排出事業者に対して適正な対価を支払う有償取引が一部行われることもあるが、再生利用が困難な有害物を含有する可能性があることなどから、廃油取引市場一般としては有償取引が行われているとは言い難い状況にある。こうした状況においては、廃油(廃潤滑油等)の回収行為について産業廃棄物収集運搬業の許可を取得する必要はあるか。

A.一回の取引のみで有償性を判断するのではなく、当該事業者の事業全体で有償取引が行われていると認められない限りは、産業廃棄物収集運搬業の許可を取得する必要がある。

Q11.

有償で譲り受ける者が占有者となる時点以前についての廃棄物該当性はどうなるのか。例えば収集運搬については、輸送費が売却代金を上回っている場合には産業廃棄物の収集運搬と判断されるのか。

A.取引価値を有すると判断するための基準として、本通知において示した「行政処分の指針」においては「客観的に見て当該取引に経済的合理性があること」としているが、販売価格より運送費が上回ることのみをもってただちに「経済的合理性がない」と判断するものではなく、「行政処分の指針」第1の4(2)①エに従い判断する必要がある。なお、廃棄物該当性の判断については、法の規制の対象となる行為ごとに、その着手時点における客観的状況から、物の性状、排出の状況、通常の取扱い形態、取引価値の有無及び占有者の意思等を総合的に勘案して判断する必要があるものであり、引渡し側から譲り受ける者までの間の収集運搬についても、上述の総合的な判断が必要である。

Q12.

再生利用又はエネルギー源として利用するために有償で譲り受ける者が、引渡し側の排出事業場等に譲り受ける物を引取りに行く場合、「再生利用又はエネルギー源として利用するために有償で譲り受ける者が占有者となった時点」は譲り受ける者が当該物の引渡しを受けた時点と解してよいか。

A.お見込みのとおり。ただし、本通知は、有償で譲り受ける者が占有者となった時点以降については廃棄物に該当しないと判断しても差し支えないことを示したのであり、当該時点以降の廃棄物該当性の判断については、本通知中の2及び3で示したとおり行うものである。

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